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乃木坂46・井上和、グループ加入前は「笑顔が苦手だった」 ファンからの声で“明るい自分”も受け入れられるように

  • 2025.3.21
乃木坂46・井上和 クランクイン! 写真:山田健史

乃木坂46の五期生として活躍する井上和が、3月21日23時15分よりテレビ朝日にて放送されるドラマ『スプリング!』で地上波初主演を果たす。テレビ朝日新人シナリオ大賞の大賞受賞作品を映像化した本作は、小論文をテーマに高校生の葛藤と恋を描く、さわやかな青春ラブストーリー。井上は、合格間違いなしと言われていた国立大学の前期試験に落ちてしまった“ガリ勉優等生”逢坂碧を演じる。碧と同じ高校3年生の頃に乃木坂46へ加入した彼女に、撮影の裏話や学生時代の思い出、アイドルになって見つけたという“新たな自分”について語ってもらった。

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◆地上波ドラマ初主演にメンバーからの反応は?

──本作の撮影を振り返っていかがでしたか。

井上:今回のドラマが初めての地上波ドラマで、しかも主演だったのですごく緊張していたのですが、緊張しっぱなしの私に、周りのスタッフさんやキャストさんはたくさん声をかけてくださったので、本当に温かい現場だなと思いました。みんなで「良い作品にしよう」と一つになっているところに、私も乗せてもらったような感覚で、本当にありがたかったです。

──今作で碧を演じる上で、特に難しかった点を教えてください。

井上:私が演じさせていただいた碧ちゃんはあまりおしゃべりなキャラクターではないので、その分、一つ一つのセリフに感情を感じていただかなければいけないんじゃないかなということを意識したのですが、その表現はすごく難しかったです。

それから、書道部の部長という役なのに、私自身はあまり字が綺麗ではないんです(笑)。習字のシーンだけでなく、ノートに文字を書くシーンも多くて不安だったので、ペン字の練習帳を買って、一冊分を終わらせてから撮影に臨みました。そうしたらペン字の練習の成果か、習字の時にも字を褒めていただけてうれしかったです。

──碧について、井上さんが好きだなと思うところがあれば教えてください。

井上:碧ちゃんは人の言葉を素直に受け止められず、自分で考えてから言葉に出すような子なんです。あまりおしゃべりをする子ではないのかなと個人的には思うんですが、その分、一つ一つの言葉を大切にする子なんじゃないかなと感じていて、そういうところが好きだなと思います。

──今回の出演が決まった際、乃木坂46メンバーからのリアクションはありましたか。

井上:新しいお仕事が決まると、私はうれしくて「決まったんだ!」とメンバーに話してしまうんですよね(笑)。同期の五百城茉央ちゃんに一番に報告したら、すごく喜んでくれました。

──演技について、メンバーに相談することはありましたか?

井上:どう相談したらいいのかが分からず、私からはあまり相談できなかったんですが、先輩方からはたくさんエールをいただきました。ドラマや映画に出演されている先輩も多いので、「大変だと思うけど頑張ってね」とたくさん声を掛けていただいて、うれしかったです。

──今、演技のお仕事は楽しいですか。

井上:今回のドラマのほかに、以前、舞台も経験させていただきました。役のことを考えている時間はすごく楽しいし、こうして私がグループの外で頑張ることによって、ファンの方に喜んでいただけたり、グループのためになったりするお仕事なんじゃないかなと思えるようになってきました。これからもグループ内外問わず、いろいろなお仕事ができたらうれしいなと思います。

◆グループ加入前は「笑顔が苦手だった」


──高校3年生の碧について、ご自身の学生時代と似ているなと感じる部分はありましたか。

井上:私は高校3年生になる頃に乃木坂46に加入したんですが、受験を控える時期でもあったので、その頃の自分にはいろいろな変化がありました。当時の自分と碧ちゃんを重ねると、似ている部分が多いなと思います。私も碧ちゃんのように人のことをすぐには信じられないようなところがあるので、その時の自分を思い出しながら演じることができました。

──性格が近いんですね。

井上:碧ちゃんは不器用で、なかなか素直になりきれないところがかわいらしいなと思うんですけど、自分自身に置き換えてみると、「もっと素直になればいいのに」という気持ちもありました。撮影期間は、いろいろな方向から碧ちゃんと自分のことを見ることができた時間でした。

──学生時代の経験がアイドル活動に生かされているなと感じることはありますか。

井上:高校生活はほとんどがコロナ禍の影響で、学校にあまり通えなかったんです。オンライン授業が多く、マスクもつけていたのでクラスの人の顔もあまり見れませんでした。それでも、先生や地域の方々が、私たち学生を楽しませようといろいろなイベントを企画してくださいました。そういう周りの方々への感謝を大切にしなければいけないなと思いました。当時は部活で弓道をやっていたんですが、弓道に一生懸命だった自分って結構好きなんですよね。これからどんどん歳を重ねたとしても、あの頃の無邪気に頑張っていた自分を大切にしていたいです。

──碧が試験に向けて対策を行う展開が描かれますが、井上さんご自身は乃木坂46のオーディションに向けて準備したことはありますか。

井上:乃木坂46のオーディションはたくさん審査があって、歌ったり踊ったり、自己PRがあったりしました。私は毎回、何をしゃべるかということを原稿用紙に書き出して、一生懸命丸暗記していたことを覚えています。絵を描くことが好きだったので、水彩画を用意したりもして。準備に準備を重ねて「大丈夫!」とオーディションを受けていたことを思い出します。

──井上さんは、本作の公式サイト内で、「乃木坂46は自分の感情を素直に出してもいいんだと知れた場所」とコメントされていました。グループに入って自己表現の方法に変化はありましたか。

井上:アイドルになるまでは、「人にどう思われるか」ということを、考えていたようで考えていなかったんだなと思うんです。アイドルになってから、井上和という人間をいろんな人がいろんな風に解釈してくれるようになって、自分の可能性が広がりました。「“アイドル・井上和”はこういう自分でもいいんだ」と思えるようになったんです。

──「こういう自分」とは、どういう自分でしょうか。

井上:私は「あまり明るいタイプじゃない」と自分を解釈しています。グループに加入するまでは、修学旅行とかで写真を撮るような時にも「もっと笑え」と言われて「しんどいな」と思っているほど、笑顔が苦手だったんです。だけど、グループに加入してからは、「和ちゃんの笑顔が好き」と言っていただくことが多く、ありがたいことにセンターを務めさせていただく楽曲も明るい楽曲をいただいたりして、“明るい自分”というものを思わぬ形で受け入れられるようになりました。自然と「自分ってもうちょっと明るいのかも」と思えたりして。あまり好きじゃなかった自分の笑顔も、ファンの方にとっては良いものなのか、って。

◆20歳の春に新しく始めたいことは?


──作品の中では小論文の書き方を学ぶ展開がありますが、井上さんはブログなどで文章を書く際に意識していることはありますか。

井上:私は小論文を書いたことはありませんけど、文章から自分を知ってもらうことは、すごく大事なことなんだなと改めて思います。言葉は人に思いや感情を伝える手段の一つなので、ただ出来事を書くだけでなく、そこからさらに自分のことを好きになってもらえるように考えながら書いていきたいです。

──ブログによってメンバーそれぞれの個性が表れると思いますが、井上さんのブログはどんなブログだと思いますか。

井上:アイドルらしいブログを書いているメンバーもいますが、私は淡々と客観的に自分を見て書いてしまうところがあって、かわいげがないんです(笑)。そのままでは人に好きになってもらえないのではないかと思うので、良い意味で、もう少し自分勝手に書いてみてもいいのかなと思ったりもします。

──井上さんが「好きな文章だな」と感じるブログを書くメンバーはいますか。

井上:すごくアイドルらしくてかわいいなと思うのは、一ノ瀬美空ちゃんのブログです。絵文字も多いし、言葉も簡潔で分かりやすくて、すごいなと思います。読んでいると明るい気持ちになれるので、思わず読んじゃいます。それから、久保史緒里さんは、頻繁にブログを出すというよりも、決まったポイントポイントで時間を掛けてブログを書いていらっしゃる方だと思うんですが、人柄が伝わるし、考え込まれた言葉が並んでいるなと思います。

──ブログからメンバーの意外な一面を発見するようなことはありますか。

井上:小川彩ちゃんは愛されキャラというか、一見ふわふわして何も考えていないように思われがちなんですけど(笑)、本当はすごく努力家で、たくさんのことを考えている子なんです。いろいろなことを淡々とこなせているように見えているかもしれないけど、ブログに書いてある熱い思いを読むと、「内に秘めたものがあるんだな」と感じます。

──スプリング=春にちなみ、井上さんが今、新しく始めたいことを教えてください。

井上:2月に20歳の誕生日を迎えてから、少しずつお酒を飲めるようになったので、お酒をもっと美味しく飲めるようになりたいです。

──あまり得意ではないんですか?

井上:お酒はビールなどを飲んでみたんですけど、あまり酔わないんです。だから普通の飲み物を飲んでいる感覚とそんなに変わらなくて(笑)。だから、もっと料理とかを頑張って、家でお酒を楽しめるようになりたいです。

──一緒にお酒を飲んでみたいメンバーはいますか?

井上:お酒が強い、遠藤さくらさん。「飲みましょう」という話にはなったんですが、そこから発展がないので、一緒に飲みたいです。

──一緒にお酒を飲むなら、家ですか?外ですか?

井上:本当はさくらさんの家に行きたいんですけど、「家はちょっと」と言われたので、私の家になると思います(笑)。

──そうなると、おもてなしが必要ですかね?

井上:前に来てくださった時は、さくらさんとパンケーキとカレーを作ったんです。でも、パンケーキとカレーってお酒に合うのでしょうか? ビールに合いそうな、すき焼きとかが良いのかもしれません。

──楽しそうですね。ぜひ実現させてください。最後にメッセージをお願いします。

井上:この作品は、お互いに不器用な碧ちゃんと佑くんが初々しい、青春ラブストーリーです。演じていてる私自身も温かい気持ちになれた作品なので、きっと見てくださる方にも楽しんでいただける作品になっているんじゃないかなと思います。ぜひ一人一人のキャラクターに寄り添って見てくださったらうれしいです。

(取材・文・写真:山田健史)

ドラマ『スプリング!』は、テレビ朝日にて3月21日23時15分放送。

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