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人里離れた館に住む吸血鬼が“生きる”ことの意味を見出す…「心が震えました」の声【漫画】

  • 2025.3.20
『ルーカスと吸血鬼』が話題 (C)光莉/小学館

【漫画】数百年ぶりに“生きる”ことに興味が湧いた…吸血鬼と貧しい少年の心温まるストーリーに「美しくて優しいお話」の声

コミックの映像化や、小説のコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、新世代サンデー賞・佳作受賞作品で、サンデーうぇぶりで読み切り掲載されている、光莉さんが描く『ルーカスと吸血鬼』をピックアップ。

「サンデー読切」の公式Xが2月21日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、2,000件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、光莉さんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。

“生きる”ことに興味が湧いた吸血鬼

『ルーカスと吸血鬼』(8/35) (C)光莉/小学館

ある深い森の中、大きな館に突如訪問者が現れる。森でケガをしたと言う少年・ルーカスに、館の主・アルバートは宿泊を許可する。ルーカスの目的は盗みだったが、すぐにそれがばれてしまう。アルバートにとびかかろうとするが、彼には実体がなく人間ではない吸血鬼だということが分かる。

アルバートは、ルーカスに絵のモデルになれと言う。報酬に金を欲しがったル―カスだったが、「独りでも生きていける力が欲しい」と本音を言うと、アルバートは書庫にある本を読み、身の回りのことは自分でし、夜間は絵のモデルをしろと言うのだった。

思った以上にきつい生活に根を上げそうになったルーカスは、これまで多くの人に「何も出来ない癖に!」「お前独りじゃ何にも出来ねぇよ」と言われたことを思い出した。反対にこのきつい生活を「出来るだろう?」と言ったアルバートを信じることにし、その日から必死で勉強や家事、絵のモデルをこなしていった。

5年後、ルーカスは大人に成長。読んだ数々の本に出てくるような世界を旅したいと思うようになっていた。ルーカスの気持ちを聞いたアルバートは、モデルの契約を終了。ルーカスは館を後にする。

数十年後、再びアルバートの元に訪問者がやってくる。それはルーカスにそっくりな彼の孫で、ルーカスがすでに亡くなったことを知らされる。さらに、ルーカスは旅をしながら自伝を書き残しており、そこにアルバートととのことが記されていたのだと言う孫。アルバートが描いたルーカスの絵を見た孫は、「祖父と共に生きてくれてありがとう」とアルバートに伝えるのだった…。

作品を読んだ読者からは、「じんと心に染み入る話」「心が震えました」「短くも壮大で叙情的な物語の展開がとても感動しました」など、反響の声が多く寄せられている。

作者・光莉さん「自分にも読んだ人にもとにかく生きてほしい」

『ルーカスと吸血鬼』(28/35) (C)光莉/小学館

――『ルーカスと吸血鬼』は、どのようにして生まれた作品ですか?きっかけや理由などをお教えください。

担当編集さんと一緒にはじめて作った作品です。新世代サンデー賞で佳作をいただきました。担当さんについていただくまでは2年ほどスランプだったので抜け出そうと必死でした。主人公の生き様に、自分でもかなり元気を貰っていた覚えがあります。

――今作を描くうえで、特に心がけているところ、大切にしていることなどをお教えください。

作品を描いた時期が一年以上前なので、新鮮な気持ちで「こう!」とは言えないのですが、今考えてみると「自分にも読んだ人にもとにかく生きてほしい。」と思いながら描いていた気がします。

――今回の作品のなかで、特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

吸血鬼アルバートのところに、主人公ルーカスの孫が訪れるシーンです。

最初は、ルーカスが帰ってきて旅での経験をアルバートに話す。というストーリーを考えていたのですが、いざ描いていくとアルバートの元に来たのは主人公の孫だったので、自分でも驚きました。

ルーカスは寿命も時の流れも違うアルバートに、人との繋がりを残したかったのかもしれませんし、ただ驚かせたかっただけかもしれません。

――普段作品のストーリーや展開はどのようなところから着想を得られることが多いですか?

映画や観劇などありますが、最終的に形になってる作品で多いのは担当さんとの打ち合わせです。私がいつも脈略のない話や好きなものをペラペラ話すと、担当さんが「なんで?」「どういうこと?」と聞いてくれます。それに答えていくうちに自分でも考えがはっきりして、アイデアが浮かんでくることが多いです。

――光莉さんご自身や作品について、今後の展望・目標をお教えください。

今は連載を目標に企画作りをしています!楽しいです!

――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。

いつも反応や感想などありがとうございます!私は、作品が発表され読者の方に読んでもらい、反応や感想をいただけて初めて、作品が完成したぞ〜!と思えるタイプです。

とにかくやる気とパワーをもらっています!

これからも面白い作品たくさん作りますので楽しみにしていてください!

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