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【漫画】ストレスで髪を抜いてしまう…「抜毛症」に13年悩まされる女性の“過酷すぎる日々”

  • 2025.3.20
漫画「女だけど坊主にしました」のカット(春乃おはなさん提供)

抜毛症と戦ったエピソードを描いた漫画「女だけど坊主にしました」が、Instagramで多くのいいねを集めて話題となっています。

ストレスを感じると自分の髪の毛を抜いてしまう、「抜毛症」の女性。15歳で発症し、心療内科にもかかりましたが、症状は治まりませんでした。そして28歳のとき…。読者から、「苦しんでいるのは自分だけじゃなかった」「この漫画で抜毛症のことを知りました」などの声が上がっています。

漫画を通じて抜毛症に悩む人をサポートしたい

この漫画を描いたのは、春乃おはなさんです。Instagramとブログ「はなの漫画部屋」で漫画を発表し、2021年には『100人の男性と出会って人生変わった恋活女子の結論』(KADOKAWA)を電子書籍で出版しています。

漫画「女だけど坊主にしました」は現在も連載中で、本記事では第9話までをご紹介しています。続きは春乃おはなさんのInstagramとブログで読むことができます。春乃おはなさんに、作品についてのお話を聞きました。

Q.漫画を描き始めたのはいつごろからでしょうか。

春乃おはなさん「2019年からです。その頃からInstagramにエッセー漫画を投稿し始めました。当時、実体験漫画をInstagramに投稿している人がちらほらいて、それを読んで『私にもできるかも』と思ったのが、始めたきっかけです。

最初のうちは、漫画を描くために恋愛をする時期がありました。漫画のネタは充実しましたが、刺激だけでは幸せになれないと思い、ここ数年は考えを改めました。今では仕事よりプライベートを優先するよう心掛けています」

Q.つらい経験だったと思いますが、このエピソードを漫画にした理由やきっかけを教えてください。

春乃おはなさん「抜毛症の症状がひどいとき、SNSで同じ抜毛症の方々の投稿ばかり探していました。同じように抜毛症に苦しんでいたり、前向きに抜毛症とともに生きていたりする人を見つけると、『苦しいのは私だけじゃない』となぐさめられました。抜毛症が寛解した今なら、抜毛症の漫画を描いてネットに発表することで、抜毛症に悩める人の一助になるかもしれないと思い、制作を始めました」

Q.症状が出始めた頃、家族や周囲の人はどのような反応だったのでしょうか。

春乃おはなさん「初めて症状が出始めた15歳の頃は、よく母や父に『抜くのをやめなさい』とたしなめられました。その後は怒られるのが嫌で、隠れて抜くようになりました。後日ハゲが広がったり、抜いた髪の束を見つけられ、また怒られたりすることになるのですが…」

Q.心療内科に行こうと思ったきっかけはありますか。

春乃おはなさん「20代前半に同居していた恋人が、うつ病を患っていました。彼のために評判の良い心療内科の予約を取ったことがあったのですが、本人から『今の病院から転院するのは不安だから』と、その病院に行くことを断られてしまいました。ちょうど私の抜毛症の症状が悪化している時期だったこともあって、代わりに自分が行くことにしました」

Q.抜毛症を患っている人たちに、伝えたいことはありますか。

春乃おはなさん「私は心療内科に行っても、服薬をしても、治りませんでした。しかしその後に、抜毛症専門のカウンセリングへ1年近く通ったことで寛解しています。1人の元・抜毛症患者として、悪化したときの不安な気持ちに寄り添い、さらには治療の提案、寛解するまでの姿を漫画で読んでいただけたらとてもうれしいです」

Q.現在連載中ですが、いつ完結の予定でしょうか。

春乃おはなさん「未定です。実際は1年半ほどのエピソードですが、漫画に起こすと長くなりそうです」

Q.この作品にどのようなコメントが寄せられましたか。

春乃おはなさん「まだ自主連載を始めたばかりですが、喜ばしいことに感想のDMをよく頂きます。多くは抜毛症に悩んでいる方々で、今後どのように治っていくか、漫画で読むのか楽しみと言ってくださっています。漫画を読んで、『抜毛症で苦しんでいるのは自分だけではないんだ』と共感していただき、中には『友人のお子さんが抜毛症で悩んでいるので、この漫画をぜひ薦めたい』という人もいらっしゃいました。

自分で体毛を抜いてしまう癖を、単に『癖』で終わらせてしまい、『抜毛症』という名称自体を知らない人が多いのが現状です。この漫画をきっかけに抜毛症の認知がわずかでも広がれば、抜毛症で苦しむ方々がほんの少し生きやすくなるのでは、と密かに期待しております」

オトナンサー編集部

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