6歳になる息子はサッカーを始めて約2年。少しずつじょうずになって、自信がつき始めたときの出来事です。私は、まだ目の離せない3歳の娘を連れてサッカーの練習を見に来ていました。すると、息子に向かって「謝れ!」と突然大きな声が聞こえてきて……?
突然大声が聞こえた理由は…
息子のサッカーの練習日は毎週土曜日。いつもは夫が練習に付き添いますが、この日は出張中の夫に代わり、私が3歳の娘を連れて付き添っていました。準備体操を終えて、3人くらいがセンターサークルの中に入り、細かくボールを蹴って、足から離れないようにするといったドリブルの練習がスタート。私は「ママ、ママ見て!」と言う娘と遊びながら、練習を見ていました。
すると、突然「謝れ!」と怒鳴り声が。何事かと思い振り返るとチームメイトの父親が、コートの中にいる息子に怒鳴っていたのです。コーチに聞くと、息子がボールを蹴ろうとしたときにその父親の6歳の息子さんの足に当たってしまったそう。息子は泣いているチームメイトを見て申し訳なさそうにしており謝ろうとした矢先に、チームメイトの父親が怒鳴ってきたとのことでした。
私は急いで泣いているチームメイトに「痛かったね、ごめんね」と伝え、息子も「ごめんなさい」と謝りました。父親には、「息子がすぐに謝れずすみませんでした。私も娘を見ていたので、状況をきちんと把握しておらず、すみません」と伝えました。するとチームメイトの父親は、私の言葉をスルーし、自分の子どもに「やり返せ!」と言い放ちます。見ていた周りの大人たちもあ然としました。
するとコーチが「わざとではありませんし、穏便に納めていただけませんか」と父親に声をかけてくれ、父親はしぶしぶ「わかりました……」と了承し、なんとか一件落着。幸い息子さんにもけがはなかったようで、すぐに練習に参加します。息子は気持ちが沈んだ様子でしたが、「わざと蹴ったわけじゃないから大丈夫だよ」と励まし、息子も練習に参加したのでした。
しかし私は、「やり返せ」と言ったチームメイトの父親への苛立ちが止まらず、出張から帰ってきた夫にすぐに報告。すると、「これから何をしてもそういうことはあるんだから、俺ら親ができるのは、今回のようなことが子どもにとってトラウマにならないように寄り添ってあげることだよ」と言われ、確かにそうかもしれないと納得。これから他人に強く叱られたり納得いかないことを言われることもあるかもしれませんが、そのときは心の傷にならないよう親としてしっかりフォローしていきたいと思った出来事です。
著者:井島りほ/30代・ライター。3歳の女の子と6歳の男の子を育てるママ。おしゃべりが大好きで寝るのが苦手な兄妹と、にぎやかな毎日を過ごしている。
作画:ひのっしー
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年2月)
ベビーカレンダー編集部