Text by 石井彰(編集部)
16日に行われたトゥウェンテ戦で2ゴールを決め、6-2の勝利に大きく貢献したフェイエノールトの日本代表FW上田綺世。
加入からなかなか結果を残せず批判を受けてきたものの、5試合ぶりの先発出場となったチャンスで活躍。現在リーグでは13試合5ゴール1アシスト、全公式戦では23試合7ゴール2アシストという成績となっている。
しかしながら『feyenoordpings』によれば、かつてオランダ代表にも招集された経験を持っている元FWのハリー・ファン・デル・ラーン氏は、『RTV Rijnmond』で以下のように語っているという。
「上田の最初のゴールは、ヘディングがうまくいかなかったものだ。ボールはキーパーの足を抜けたが、その両脇には3メートルほどのスペースがあった。彼はまだ自信が足りないようだね。
キーパーに向けてまっすぐヘディングをした。そして、そのボールが足を抜けたのは幸運だったといえる。
ただ2点目のゴールにおいては確信と落ち着きが見られたね。あれは真の職人技だった。
上田がこれほどの良いプレーをするのはこれまで見たことがない。ゴールに背を向けても、ゴールの方を向いてもだ。初めていい試合をしたんだ。そのおかげでチームのプレーが楽になった。
サイドを機能させるためには、ボールを保持することができるストライカーがいることが重要なのだ。彼は今回初めてそれをやってくれた。そんなものは初めて見たよ」
ファン・デル・ラーンは、上田綺世が決めた1点目のヘディングは「自信が見られなかった」と話しているようだ。ゴール前でフリーだったにもかかわらず、キーパーの足を掠めるようなコースにシュートしたことがその理由であるという。
なお、ハリー・ファン・デル・ラーンは1964年生まれの61歳で、かつてはフェイエノールトやADOデンハーグでプレーしたFW。1997-98シーズンと1998-99シーズンには連続で2部の得点王になった名ストライカーでもある。