女性の体ならではの、ちょっとした悩みや疑問。病院に行くほどでないけど、専門家の意見を知りたい!そんな気持ちに応える、女性の体にちなんだ悩みについて産婦人科の先生に一問一答してもらう本連載。
今回は、生理前の眠気について質問!
Q、PMSで眠気がひどく、仕事に集中できないです…。生理前に眠くなる原因と解消方法はありますか?
A、 プロゲステロンから生産されるアロプレグナノロンが原因。一般的な眠気対策が解消法となりますが、PMSの治療を行うことも有効です。
PMS(月経前症候群)とは、生理が始まる3〜10日ほど前から、身体や心に様々な不快な症状が起こる状態を指します。
生理前はプロゲステロンという女性ホルモンの分泌量が増え、プロゲステロンから生産されるアロプレグナノロンという代謝産物が眠気を引き起こす可能性があると考えられています。
ホルモンの変化は避けられないので、一般的な眠気対策にはなりますが、夜にしっかり睡眠を取る、可能ならば仮眠を取る、タブレットや目薬、カフェインを摂取する、空気を入れ替える、散歩に出るなどを試してみるといいでしょう。
自分に効く眠気対策アイテムを見つけて、お守り的に持っておくと少しは安心できるかもしれません。それでも眠気の改善が乏しい場合には、病院に受診され、PMSの治療をご相談いただくのもおすすめです。
お話を伺ったのは……
産婦人科医・上野啓子先生
東京医科大学産科婦人科学教室病院助教。医学博士、産婦人科医の指導医、生殖医療専門医、女性ヘルスケア専門医などを取得し、不妊治療や女性医学を得意とする。
Text:Saya Inoue