4yuuu世代、30代40代のリアルなお金についてのご相談です。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナー(FP)が解説します。
【相談内容】今回のお悩みは資産運用でマイナスになった時の行動
周囲の勧めもあり、NISAで海外資産に投資するファンドを買っています。しかし、あっという間にマイナスに。このまま続けていいのでしょうか。(38歳・会社員)
解説するのは……
◆堀内明子/ウェルスナビ 早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。日本証券アナリスト協会認定アナリスト。1級ファイナンシャル・プランニング技能士
資産価格が下がった時に、どのように行動するかがカギ
2025年に入ってからの金融市場では、円高ドル安が進み、株価も下落しました。
両方とも、海外の資産、特に海外の株式に投資をするファンドにとっては、円で見たときの価格を下げる要因になります。
せっかく資産運用を始めたのに、どんどん価格が下がっていくのを見ると、不安になるのも当然だと思います。
しかし、このような時に、どう行動するかで、資産運用の成功率は大きく変わってしまうのです。
資産運用の成果を手放しがちな行動とは「相場に合わせて動く」
最も避けたい行動は、相場に合わせて動くこと。「資産価格が下がるなら売却しよう」「資産価格が上がりそうなら買おう」という考え方です。これをしてしまうと、結果として「高いときに買って、安いときに売る」ことになる可能性が高く、資産運用の成果を手放す行動となってしまうのです。
もし「毎月1万円を投資に回す」などの積立投資をしているのであれば、そのまま淡々と続けることをお勧めします。資産価格が下がっているということは、割安で買えることになり、相場が回復した時に恩恵を受けやすくなります。
長い目でリターンを狙うことが大切
資産運用に取り組んだということは、目的があるはずです。それに向けて大きく資産を育てていくには、短期的な価格の動きにとらわれず、長い目で世界経済の成長を取り込むことを考えることが大切です。
そのためには、世界中の様々な資産に分散投資をし、10年以上の長期で運用を続けることが基本となります。
資産運用を始めたばかりの時期は、少しのマイナスでも資産運用をやめたくなりがちです。始めたときの目的を思い出して、長い目でリターンを狙っていきましょう。