Text by 石井彰(編集部)
かつてアーセナルを長く率いたアーセン・ヴェンゲル監督。その前は日本の名古屋グランパスエイトを指揮していたことでも有名だ。
現在FIFAのグローバルサッカー開発責任者を務めている彼は、今回『Tiktok』の動画で「現在最も面白い選手5名」をピックアップしたという。なお、公平を期すためアーセナルの選手は入れなかったとのこと。『Planet Football』からこの5名をご紹介する。
ラミン・ヤマル
国籍:スペイン
現所属:バルセロナ
アーセン・ヴェンゲル監督がまずあげたのは、バルセロナでプレーしている10代の天才ウインガー。アーセナルがチャンピオンズリーグ決勝でバルセロナと対戦した2006年には、ヤマルはまだこの世に生まれていなかった。
彼はすでに世界最高のアタッカーの一人であり、ラ・リーガでも随一のドリブルスタッツを記録している。チャンピオンズリーグのレベルでもトップのタレントであることを証明しており、スペイン代表でも中核を担う。
コール・パーマー
国籍:イングランド
現所属:チェルシー
チェルシーの天才は現在ゴールやアシストを量産できていない状況にあるが、マンチェスター・シティから移籍してきた18ヶ月前から素晴らしい活躍を見せてきた選手だ。そこに疑問の余地はあるはずがない。
定期的な出場機会を求めてロンドンにやってきた彼は、すぐにプレミアリーグでも中心的な存在となり、同世代で最も才能がある選手の一人として高く評価されている。ヴェンゲル監督が注目するのも当然である。
ヴィニシウス・ジュニオール
国籍:ブラジル
現所属:レアル・マドリー
ヴェンゲル監督は今年のバロンドール最有力候補の一人としてこのブラジル人選手の名前をあげていた。昨年この個人賞を逃した彼であるが、それから再びパフォーマンスをあげている。
近年はとくにチャンピオンズリーグでの活躍が目立っており、レアル・マドリーの成績にも大いにつながっている。決勝戦でもすでに2ゴールを決めた経験を持つ。
キリアン・エムバペ
国籍:フランス
現所属:レアル・マドリー
ヴェンゲル監督が唯一同胞のフランス人をあげたのがキリアン・エムバペだった。実際、ヴェンゲル氏はアーセナルで10代のエムバペを獲得しようとしたことがあり、そして失敗している。
「エムバペについて話すことはできるよ。彼がモナコとの契約を延長するかどうかと迷っていたとき、私は彼の家を訪ねたんだ。フリーでアーセナルに来ることもできたはずなんだけどね」と、ヴェンゲル監督は語っていた。
モハメド・サラー
国籍:エジプト
現所属:リヴァプール
サラーがリヴァプールに加入したとき、ヴェンゲル監督はアーセナルでのラストシーズンに向かおうとしていた。そして、サラーはヴェンゲル監督をとても尊敬しており、アドバイスを求めたことがあるという。
サラーはかつて「ヴェンゲルからは『偉大な選手であるかどうかは、パフォーマンスの良し悪しとはあまり関係がない。常に集中してその瞬間を待ち、いつも試合の中に入っていることが最も重要なんだ』とアドバイスされた」と語っていた。
そしてヴェンゲル監督もサラーを高く評価しており、「彼のキャリアで最も好きなのは、年々どんどん良くなっていることだよ。量は減ったが、質が落ちない。賢い選手であることを示しているよ」と話している。