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ホームメイド酵素シロップの魅力は「手間暇かける愛」忙しい現代に、わざわざ時間をかける理由は?

  • 2025.3.19

前回に引き続き、埼玉県浦和にある宮古島の無農薬ハーブを取り扱う『Pani』のオーナーである宮古島出身のPaniさんこと中村智美さんにお話を伺います。Paniとは、宮古島の方言で「元気」を意味し、Paniさんの高校時代のあだ名なんだとか!まるで昔からの友人のような温かく親しみやすい雰囲気で迎えてくれるPaniさんは、宮古島の太陽のように明るく、元気な方です。インタビュー前編では、Paniさんが愛してやまない宮古島のハーブの魅力、そしてより多くの方々に健康を届けるための工夫についてお話を伺いました。後編では、Paniで大人気の「酵素シロップワークショップ」について伺います。

「疲れやすい」「太りやすい」に悩んでいる?それ、酵素が減っているサインかも

– Paniさんは、酵素シロップのワークショップも実施されていますよね。とても初歩的な質問になってしまうのですが「酵素」とは何なのでしょうか。

Paniさん: 簡単に言うと、「酵素」とは、人間や動物、植物などすべての生き物が生きていくうえで必要な、消化・吸収・代謝などの化学反応を促進するものなんです。私たちの体の中には約5000種類の酵素があると言われていますが、それは大きく2つに分けられます。一つが「消化酵素」。これは、食べた物を分解して、体に吸収しやすいようにする酵素です。2つ目が「代謝酵素」です。これは、体内に吸収された栄養素を体の細胞に届ける酵素です。

–「消化酵素」と「代謝酵素」は耳にしたことがあります。

Paniさん: どちらも私たちが生きていくために必要不可欠なものです。一方で、酵素の働きは、年齢を重ねるごとに低下していきます。例えば、昔は油っこいものを食べてもなんてことなかったのに、年齢を重ねるごとに胃がもたれやすくなったりするのは、消化酵素の働きが弱まっているサインとして考えられます。また、代謝酵素も年齢とともに働きが低下します。食生活を変えたわけでもないのに体重が増えやすくなったりするのは、代謝が衰えているサインかもしれません。

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– 低下した酵素の働きは補うことはできるのでしょうか?

酵素の働きを補う方法の一つが、酵素シロップなんです。生の野菜や果物には、酵素が含まれているため、たくさん食べて頂きたいです。また、野菜や果物、そしてハーブを発酵させて作った酵素シロップは、酵素だけでなく栄養価が大幅に向上します。発酵の過程で植物性の乳酸菌が生成され、ビタミンやファイトケミカル(※)が凝縮されています。ですので、酵素とともによりたくさんの栄養を取り入れることが期待できます。

※ファイトケミカル: 植物に含まれる化学物質。デトックス作用、免疫力向上、老化抑制、肥満予防などの健康効果が期待される

– Paniさんが最初に酵素シロップ作りをはじめようと思ったのはどうしてなのでしょうか?

Paniさん: ヨガのレッスンの時に、何かしら体に良いお茶を持って行ってたんです。最初は、お茶が中心でしたが、色々なレパートリーが欲しいと思い酵素シロップを作るようになりました。これだったら、お店のハーブも使って発酵させることもできるし、季節の果物を使って作れば、1年中体に優しいものが作れるなと思って。

– 酵素シロップのワークショップを開催しようと思ったのは、どうしてでしょうか?

Paniさん: 皆さんがご自宅でも毎日飲めたらいいな、と思ったからです。「美味しい」と言って飲んでくれるのは嬉しいかったのですが、やはり毎日続けられたら、もっといいなと思って。ご家族みんなで一緒に飲めますしね。それに、ご自身で作ると愛着が湧くと思うんです。

写真提供: Pani

– 確かに、自分で手間暇かけて作ったものは、我が子のように大事に思うような気がします。食材に対しての、感謝の気持ちも生まれますしね。

Paniさん: そうですね。また、食材にも目が向くようになるのではないかと思います。実は、私はもともと学校で家庭科を教えていたんです。その時は、「旬の食材が〜」ということを子どもたちに教えていましたが、今は季節関係なしに色々な食材がスーパーに並ぶじゃないですか。けれど、やはり日本のような四季のある国の食卓では、旬を大切にしてほしいなとも思うんです。旬を迎える食材は、その時期に必要な栄養素を体に恵んでくれるので。

ホームメイド酵素シロップの魅力は?

– ホームメイドの酵素シロップであれば、使う食材も自分で選べますもんね。食料品の買い物も楽しんでできそうです。Paniさんが考える、酵素シロップの最大の魅力は何だと思いますか?

Paniさん: 「手間暇かける愛」ですね。酵素シロップ作りをしていると「手間暇、大好き」と思います。あえて手間をかけたいんです。それは、自分に対しても、周りの人に対しても愛だと思います。

– 分かります。便利なものが増えていますが、やはり時間をかけることは、それ以上の価値があると思います。特、私たちの体や心は食べ物からできていますからね。食べ物に対しては、手間暇を惜しみたくないと私も思います。これまで、Paniさんの酵素シロップワークショップに参加された方からはどんな声をもらっていますか?

Paniさん: 「旬を意識するようになった」というのは、よく言われますね。皆さんお忙しいから、いつも食料品の買い物でも同じようなものばかりを買うということは決して珍しくないと思うんです。けれど、ワークショップに参加してからは、買い物をしていても「こんな食材が出てきたな」と気づくようになった方も多いようです。また、栄養はサプリメントで補っていたという方が、「栄養は自分で作ることができるんだ」と考え方が変わったとお声を頂いたのは嬉しかったですね。「体調が今こうだからこういうものを入れたいな」と色々な食材を試すようになったようです。そうやって、酵素シロップ作りを通して、自分に対する興味関心が湧いてきたことは、とても素晴らしいことだと思います。

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–Paniさんが大切にされていることがきちんと伝わっているんですね!

Paniさん: 嬉しい限りです!また、酵素シロップ作りのワークショップは、参加された方から「切る瞑想」と言われることもあります。ワークショップでは、かなりの量の果物をひたすら切るんですが、果物の酵素や栄養素の力を最大限活かすための果物の切り方をお伝えします。だから、何も考えずに集中して切らないといけないんです。その、何も考えない時間が心地良いと言って頂くこともありますね。

– そういう何かに集中する時間は、本当に豊かな時間だと思います。最後に、今後の展望や目標にされていることについて教えて下さい!

Paniさん: 今すぐにというわけではありませんが、いつか酵素ドリンクバーができたら、と思っています。よく駅に、スムージー屋さんなどがあるじゃないですか。そういうのの酵素ドリンク版ができたらと思っています。ただ、それにはより多くの方々に、酵素が認知されることが大切だと思っています。ですので、これからも酵素の普及に力を注いでいきたいと思っています。

【お店情報】Pani

宮古島のオーガニックのハーブを使用したお茶やさん。島の恵みをたっぷり受け育っているのでココロとカラダが元気になります。お茶のほかにも宮古島産"佐渡山さんのはちみつ"や、おばぁが編んだ民具なども販売中!

住所: 〒336-0021 埼玉県さいたま市南区別所3丁目4−1 結晶ビル 201号

Instagram: @pani_385

オンラインショップ: Pani Life

桑子麻衣子

1986年横浜生まれの物書き。2013年よりシンガポール在住。日本、シンガポールで教育業界営業職、人材紹介コンサルタント、ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーをする傍、自主運営でwebマガジンを立ち上げたのち物書きとして独立。趣味は、森林浴。

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