Text by Ryo
男子日本代表は18日、FIFAワールドカップ(W杯)2026アジア最終予選(3次予選)の第7節バーレーン代表戦(20日、埼玉スタジアム2002)に向けたトレーニングを千葉県千葉市内で行った。
ここまで5勝1分けのサムライブルーは勝てば8大会連続8度目のW杯出場が決まる(引き分けでも他会場の結果次第では突破)中、2日目となったこの日は25選手が全体練習に参加した。
欧州最高峰の舞台で感じた手ごたえ
2022年1月からスコットランド1部の名門セルティックでプレーするMF旗手怜央は、今季のリーグ戦30試合7得点3アシストを記録するなど好調を維持している。
さらに今季はUEFAチャンピオンズリーグ(CL)でも全10試合に出場してチームをラウンド16プレーオフ進出に導いた。
同選手は「(CLでは自分たちが)ボールを保持できるときと、明らかに保持できないチームとやってきたので、保持できないときに何ができるかと言うと、守備でサボらないだとか、そういうところは向こう(欧州)に行ったら当たり前にやらないといけないので、そこの当たり前の部分が上がってきているんじゃないかなと思う。今季、チャンピオンズリーグ全試合を戦って、そこはすごく手ごたえを感じています」と、胸を張った。
プレーオフのバイエルン・ミュンヘン(ドイツ1部)との対戦では、ホーム、アウェイともにセントラルMFとして先発フル出場。2試合合計2‐3で敗れたものの、欧州屈指の強豪撃破にあと一歩まで迫った。
「内容を見ればそう(僅差)ですけど、結果を見ると負けてしまっているので。トップレベルとやるときは小さい差が大きな結果を生むということを何度も経験しているんですけど、改めてそこは感じた。ただ、やれている部分がすごく多くなっているという実感があるので、そこをしっかり代表でも落とし込んでいけたらいいと思います」
敗戦後には涙を浮かべた旗手だったが、バイエルンとの対戦で痛感した悔しさと、ワールドクラスの相手にも通用した自身の強みを代表でも生かしたい。
W杯出場がかかる重要な一戦でも『日頃の試合と同じように勝つ』
セルティックではチームの主力として活躍している旗手だが、日本代表ではレギュラーの座を確保できていない。
昨年9月の最終予選では、代表メンバーに招集されたものの、2試合(中国戦、バーレーン戦)連続でベンチ外になる屈辱を味わった。
「個人の立場で言うと、ギリギリのラインにいることは自覚しています。ほかの選手とは違って、ここ(代表チーム)に来て悔しい思いもたくさんしてきている中で、ただ自分がやるべきことをしっかりやる。自分がどうしようもできないところは何もできないので、自分ができることをしっかりやっていければ。チャンスが来るのであれば、しっかりとしたプレーができればいいと思います」と、自身ができるプレーをピッチ上で表現してアピールしたいと語った。
次戦のバーレーン戦に勝利すれば、日本代表史上最速でW杯出場が決まる。
それでも旗手は重要な一戦だからこそ平常心で挑む姿勢が大切だと強調した。
「W杯出場がかかっていますけど、やるべきことは一試合一試合、自分たちのプレーをすることが大事だと思う。大きな試合ではありますが、『日ごろの試合と同じように勝つ』ことを意識してやっていけたらと思います」
欧州で成長を続ける技巧派MFは、虎視眈々と日本代表のレギュラー奪取を狙っている。