私は29歳の専業主婦で、夫はとある企業で本部長をしています。私たちは2年越しの挙式に向けて張り切っていました。しかし結婚式当日、思わぬ事態が発生して……!?
運命好きな、憎き元彼
結婚式には、夫の取引先の偉い方もたくさん見えるようです。
しかしその幸せな準備の最中、夫の口から元彼・A太の名前が……。
私は驚き、気になったものの、散々な目に遭った相手だったので、深く尋ねもしませんでした。
A太……それは、大学時代の元彼。
イケメンの彼に告白され2カ月ほど付き合ったのですが……付き合ったとたんに連絡が減り、私から連絡しても「忙しい」の一点張り。
しびれを切らした私は、ついに彼のアパートまで押しかけたのでした。
そこに電話をしながら帰ってきたA太は、別の女の子に甘い言葉をかけていて……。
まさにそれは、数カ前に私が聞いた告白と同じ!
運命という言葉を連呼する積極的なアプローチに、「結婚したい! 将来まで考えている」という言葉まで……。
私はショックで、走ってその場を立ち去るしかありませんでした。
しかし、あまりの悔しさから、後日、私は彼の新しい彼女を見つけ出し、彼の本性をすべて暴露。彼は盛大にフラれたようです。
A太とは、それっきり。そして私は大学卒業後、就職先で夫に出会い、無事ゴールイン。幸せに過ごしていたのでした。
結婚式当日、事件が発生!?
いよいよ式当日。
最近、食欲が止まらない私は、試着したときよりもドレスが少しきつくなってしまいました。
しかし、「いっぱい食べていいんだよ!」という夫のやさしい言葉に元気をもらい、参列者のお出迎えに笑顔で出かけたのでした。
しかし、そこに現れたのは……あの憎きA太だったのです。
「サプラーイズ!」
夫の取引先のゲストとして現れた彼は、美人な奥さんを連れていました。
いかにも今の幸せを自慢しているかのような様子に、私は気分が悪くなり……。
とうとう夫に、A太との過去を打ち明けたのでした。
夫は怒り、彼を追い出そうとしましたが、大切な式でトラブルを起こしたくないという私の気持ちを受け入れてくれました。
気持ちを入れ替え、2人は幸せな披露宴を楽しんでいました。
しかし、それがA太には気に食わなかったのでしょう……。
大立ち回りのあとに知る真実とは…?
悪酔いして高砂席にやってきたA太は、まわりの招待客を押しのけ、妻の制止も聞かず、挙句の果てに自分と私との関係を堂々と暴露。
「俺にフラれたショックで太ったのか? みっともない花嫁だな〜」
「ってかそれ、ビール腹ってやつだろ!?」
そう言いながら、無理やり私にビールを飲ませようとしてきたのです。
その場は混乱し、大騒ぎに。
そこで、取り押さえられたA太は、真実を知ることになります。
「ここにいるほとんどの人が知ってると思うけど、私、妊娠中なんだけど……?」
奥さんが平謝りする中、A太の真っ赤な顔は真っ青に変わっていきました。
後日、A太は運命の妻に三行半を突きつけられ、離婚。
会社でも居場所を失い、両親にも見放され、孤独になってしまったのでした。
「運命」という言葉の安売りなんて、するものではなさそうですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班
ベビーカレンダー編集部