桜井カスミさんは専業主婦。夫・アキトさん、幼稚園へ通う娘・モモナちゃんと3人で暮らしています。とてもやさしく紳士的だった夫は、結婚後にモラハラ化。家事も育児も丸投げし、夜には無理やり行為に及び、カスミさんは毎日我慢を強いられる生活を送っていましたが、夫がモモナちゃんにけがをさせたことで限界がきて、家を出ました。
モラハラのカウンセリングを受けた夫は、謝罪の手紙を送付。カスミさんは週末だけ自宅へ戻り、関係改善の兆しがありましたが、カスミさんの浮気を疑った夫の罵倒と暴力を受け、再び家を出ました。
カスミさんに「毒親」と言われ、モラハラ加害者のオンライン会で「あなたの父親にも毒親の傾向がある」とも指摘された夫は、厳しかった父親と同じように、家族へ自分勝手な理想ばかり押しつけていた自分も、自分の父親も毒親だったことに気づきます。
一方、実家に身を寄せているカスミさんは夫に見切りをつけ、モモナちゃんとの今後について考え始めました。経済的な不安はありましたが、モモナちゃんの笑顔を見て「ママ頑張るからね」と心に誓ったのです。
夫が引き続き変わろうと努力していたところ……。
夫のもとへ届いた一通の手紙
心の病の専門医へ相談し、自分自身を見つめ直せた夫。
「俺は徐々に変わっていけている! ステップアップできた俺を見てもらおう! 俺たちの再スタートだ!」
そう思っていた矢先、カスミさんから手紙が届きました。
まさかカスミもやり直したいって……!?
そう期待した開けた封筒の中身は、記入済みの離婚届。
「今後の話し合いをしましょう」
夫は青ざめたのでした。
あれだけ妻と娘を傷つけておいて、いまだにカスミさんとの関係を改善できると思っている夫。しかし、すでに限界を迎えていたカスミさんは、ついに夫へ離婚届を突きつけました。
夫のモラハラ気質が改善されることと、夫婦関係の改善は別問題。モラハラ気質が治ったとしても、家族が受けた心の傷は癒えないのです。
夫は、カスミさんに離婚を決意させるほど家族を傷つけたことを認め、今のカスミさんの気持ちを受け入れてあげられるといいですね。
著者:マンガ家・イラストレーター しろみ
ベビーカレンダー編集部