【漫画】真面目な警察官が怪しい青年を意識していく姿に「かわいい」の声
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、『きみは尻尾を隠せない』(ジーオーティー刊)の1話を紹介する。作者の榮田m.さんが2月3日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、4000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、榮田m.さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
コンビニで奢ってもらった返礼はデートで
休日にコンビニに訪れた警察官の此代柊護は、以前職務質問をした美形青年・早良椿と出会う。彼に対し怪しい人物という印象を持つ柊護がようすを見ていると、椿も柊護に気付き話しかけてくる。会計にもついてきた椿を軽くあしらうも、財布を忘れていた柊護は椿に払ってもらうことに。
金を取ってくるという柊護に、椿はお礼にデートしてほしいと告げた。真剣な瞳を向けて「俺待ってるから」と続ける椿は17時にふたたびコンビニに集まるように言ってその場を後にする。応じるつもりはなかったが、その瞳と言葉が忘れられずコンビニへと向かう柊護。
しかし、コンビニへ向かう道に困っている人がおり、その手助けをしていた柊護が辿り着いたのは約束の時間から4時間も過ぎたころだった。駆けつけた柊護だったが、コンビニに椿の姿が見えず「そりゃそうだ…何をまた本気にしてんだか」と言い聞かせる。その時柊護の背に、椿の声がかかり…。
この2人の出会いを読んだ人たちからは、「これはうまくいってほしい」「2人ともあまりにもかわいい」「4時間も待てるのは愛なんよ」「寒い中ずっと待ってたんだなあ」など、多くのコメントが寄せられている。
表情や所作などが綿密に練られた描写がたまらない珠玉の作品
――本作は職質してきた警察官に美形青年がナンパするという予想外の展開から始まりました。お話の発想の源はどこだったのでしょうか?
冒頭の展開については本当にただの思いつきでした。「職質かけたら逆ナンしてきたチャラい男が実はドピュアだったら可愛いし面白いな」というのだけ考えてネタ案として提出したらうっかり通ってしまい、そこからどうにか話を広げて今の形になりました。
――本作では、ナンパした警察官とプライベートで遭遇し、嬉しさのあまり尻尾を振るシーンが非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
注目してほしいところは「しゅきぴとデートだ〜」の手前2ページです。最初の想定ではこの2ページはなく、担当さんからのアドバイスで入れました。おかげで椿くんの怪しさとドピュアなところのギャップがより大きく感じられるようになったのではと思います。とても勉強になった2ページだったのでぜひ注目して読んでみてほしいです。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
1話だと後半の方で、柊護さんの持ってるみかんがひとつ落ちて、コロコロと椿くんの足元まで転がっていくシーンです。コマ割り含め映画っぽくて気に入っています。
――ストーリーを考えるうえで気をつけていることや意識していることなどについてお教えください。
突然感をなるべく出さないことです。例えば「このキャラクター急に出てきたな…」とならないように、その前の話から存在を匂わせておくなどです。
――美形青年が見せる、怪しい表情と警察官に会った時の笑顔にギャップを感じました。人物を描くうえで意識していることをお教えください。
表情はもちろん、歩き方や座り方などの所作もそのキャラクターらしいものになるように気をつけています。5話で追いかけっこするシーンがあるのですが、柊護さんは学生の頃に陸上をやっているので、走り方のフォームが椿くんと違ったりします。
――今後の展望や目標をお教えください。
色々と憧れているものはあるのですが、ド新人なのでまずは多くの人に自分の漫画を読んでもらえたら嬉しいです!まだまだ描きたいお話も沢山あるので、それらを全てしっかりと形にしていきたいです。それはそうと自作キャラクターのぬいぐるみ化は夢です。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
まず私の作品を見つけてくれてありがとうございました!連載中は自分の漫画を読んでくれている人が実在するという事がとても大きな支えでした。そしてお手紙やメッセージ等での応援も本当に嬉しいです。いつも元気を貰っています!ありがとうございます!次回作もまた楽しんでいただけるよう頑張りますので、ぜひ応援いただけたら嬉しいです!