Text by 井上大輔(編集部)
日本代表MF遠藤航が所属するリヴァプールは今季就任したアルネ・スロット監督のもとで好調を続けていた。
プレミアリーグでは依然として首位を快走しているが、UEFAチャンピオンズリーグでは敗退、カラバオカップも準優勝に終わった。
そのなかで、遠藤のプレータイムは限定されたまま。スロット監督は彼のプロ意識を称賛し続けているが、カップ戦要員兼クローザー役となっており、プレミアリーグでは一度も先発出場がない。
そうしたなか、『Guardian』は、「プレミアリーグで圧倒的な強さを見せるリヴァプールだが、2つの大会で当然といえる敗北を喫し、欠点が浮き彫りになる厳しい1週間となった」と伝えていた。
リヴァプールが抱える問題は、疲労と主力選手の契約問題。疲労については、こう指摘されている。
「オランダ代表MFライアン・フラーフェンベルフは、スロット監督のもとでプレミアリーグで全試合先発起用されている。
6番(守備的MF)として監督が望むようなプレーができる選手が他にいないなかで、中盤の底で不可欠な存在であることの影響は明らかになっている。
スロット監督は、今シーズンのリーグ戦でまだ先発出場がない遠藤航よりポゼッション時に優れた選手を求めている。彼は売却の最有力候補と見られている」
スロット監督はアンカーにも攻撃性能を求めており、その結果、遠藤よりもフラーフェンベルフを重用することになった。
実際、遠藤本人もユルゲン・クロップ前監督時代とはアンカーに求められるものが異なり、特に攻撃でプレッシャーを受けながらも(相手を)はがすことなどが要求されると話している。
32歳になった遠藤とリヴァプールとの契約は2027年まであるとされているが、この夏も去就が注目されそうだ。