白くまのナヌークのつぶやき。「民藝のこと」

民藝はいいなぁ。民藝と呼ばれるもの自体の意匠も素敵だけど、日用品のなかに美しさを見出した思想そのものも素敵。この言葉が生まれたのは1925年頃。大量生産の工業製品によって、次々と手づくりの日用品が消えていった時代。便利さと引き換えに失われてしまいそうな「人のぬくもり」や「いにしえの技」たちを未来へと繋ごうとしたのが、柳宗悦、濱田庄司、河井寛次郎らによる「民藝運動」だったみたい。AI時代のいまだからこそ、「用の美」を学び直してみようかなぁ。

絵・文／水野 学

みずの・まなぶ／クリエイティブディレクター。〈good design company〉代表。著書に『センスは知識からはじまる』『世界観をつくる「感性×知性」の仕事術』（ともに朝日新聞出版）ほか。