清野菜名が主演する月9ドラマ「１１９エマージェンシーコール」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系／FOD・TVerにて配信)の第9話が3月17日に放送された。消防局の指令管制員と通報者のやり取りが描かれる本作。通報者の“声”の演技も重要となる中で、さまざまな声優陣がゲスト出演してきたが、第9話はレジェンド声優のサプライズ出演に沸いた。(以下、ネタバレを含みます)
消防局の指令管制員たちのリアルを描く
同ドラマは、消防局の通信指令センターを舞台に、一本の電話で命をつなぐ“最前線に立つ、指令管制員(ディスパッチャー)たちの現実(リアル)を描く完全オリジナルストーリー。
清野が演じるのは、銀行を辞めて指令管制員になったばかりの粕原雪。雪と同じ横浜市消防局・司令課3係のメンバーとして、雪の指導係を務めた兼下睦夫を瀬戸康史、雪より年齢は若いがキャリアは先輩の新島紗良を見上愛、救急救命士の資格を持つ与呉心之介を一ノ瀬颯、しゃべりが得意な箕輪健介を前原滉、係長・高千穂一葉を中村ゆり、主任・堂島真一を佐藤浩市が演じる。
兼下の妻の実家近くで土砂崩れが発生
昇任試験を提案され、ゆくゆくは全消防隊員のあこがれであるSR(特別高度救助部隊)の部隊長にという話があると聞いて悩む兼下。かつて消防隊員で現場に出ていた兼下にとってもSRは念願だった部署だ。兼下は入院中の堂島の元を訪れ、指令管制員としてやりがいを感じているものの、「でもやっぱり、助けを求める声を聞いて、いますぐ自分がその場にいけないのはどうしても…」と胸の内を吐露。ただ「俺が行けと言ったら行くのか？」と堂島に問われると、ハッとして「ちゃんと悩んで自分で決めます」と告げた。
そんな中、雪らの管轄内で土砂崩れが発生。そこは兼下の妻・栞(高田里穂)の実家があるところ。偶然にも栞は息子の光(高木波瑠)を連れて帰省していた。
心配する雪や高千穂ら。しかし、兼下は「もうSRにも増強がかかっています。俺が行ったところで足手まといになるだけです。今できることは、救助隊が到着するまで可能な限り通報者から聴取をして、要救助者の情報を集めることだけです」と、そのまま仕事を続けた。
視聴者から「かめはめ波？」のツッコミも
その後、栞の実家が土砂崩れに巻き込まれてしまう展開に。栞の両親は外出中で、家の中にいた光は無事だったものの、栞は足を挟まれて動けず、SRの到着を待つしかない状況だった。
そんなとき、雪が栞の実家の近所に住む女性からの通報を受けた。自治会長の畠山と一緒に、栞や光の様子を見に行くという女性。雪は「安全な所にいてください」と引き留めたが、「何言ってんの！栞ちゃんも光ちゃんもね、赤ん坊のころからよーく知ってんだから！あたしがね、行って見てきてあげないと。ちょっと待ってて」と通話を切らずに向かった。
兼下や雪らが緊張に包まれながら耳をすませていると、「ああ、いた！」の声が。ただ、やはり家の中から出ることができない状態。そのとき、女性がSRの到着を知らせた。
雪は「現場の隊員に任せてください」と告げるが、がれきが道をふさいでしまっているので「私らも行って、どかすの手伝ってくるから」と女性。すると、畠山も呼び寄せて、がれきをどかそうとする女性の「せーの！ハーッッ!!」という声が聞こえてきた。
無事に栞らはSR隊員によって救出され、視聴者も安堵すると共に、注目したのがその近所の女性の声だ。幅広い世代の視聴者に聞きなじみのある声の持ち主は、アニメ「ドラゴンボール」の孫悟空や「ゲゲゲの鬼太郎」の鬼太郎など多くの人気キャラクターを演じている声優・野沢雅子だった。
がれきをどかすときの「ハーッッ！」という声に、SNSには「かめはめ派撃った？」と孫悟空の技にちなんだツッコミが寄せられた。「真剣な場面で声出して笑っちゃって…」「緊迫シーンなのに笑う」という声も上がり、「野沢雅子さん」「野沢さん」がトレンド入りする反響となった。
第9話では、あらかじめ告知されていた神谷浩史が、土砂崩れ災害より前の通報で、用水路に落ちてしまった男性を演じた。そして、土砂崩れ現場では野沢雅子の他、自治会長・畠山を「名探偵コナン」の工藤優作役で知られる田中秀幸、土砂崩れで家に閉じ込められた男性を「ONE PIECE」の二代目ジンベエ役などの宝亀克寿、さらに土砂崩れと同時刻帯に起きた別の通報者として「犬夜叉」の珊瑚役などの桑島法子と、レジェンド級の声優陣がサプライズ出演して、声の演技で物語を盛り上げた。
なお、次回3月24日(月)放送の第10話では、「ルパン三世」の峰不二子などを担当する沢城みゆきが、物語のキーパーソンとなる謎の通報者の声で出演する。
◆文＝ザテレビジョンドラマ部