ふとしたときに気になる口臭。
自分の口が臭いと思われていないか、気になる人もいるのではないでしょうか。
口臭はエチケットだけではなく、歯周病などの病気のサインかもしれないため、定期的にチェックすることが大切です。
今回は、口臭の原因とケア方法について、あんしん漢方薬剤師の山形ゆかりさんに教えていただきます。
口臭はなぜ発生するの?
口臭の原因のほとんどは口腔内にあるといわれています。
口の中をきれいに保たないと細菌繁殖して臭いが発生してしまうのです。
具体的な原因としては「舌苔(ぜったい)(舌の表面につく白や黄色の汚れ)」「虫歯・歯周病」「唾液の減少」などが挙げられます。
なお、起床時や空腹時、緊張しているときなどに感じる口臭は「生理的口臭」と呼ばれ、基本的には一時的なものです。
誰でもよく発生する口臭で、歯磨きをしたり水分を摂ったりすることで臭いが弱まりやすくなります。
また、臭いの強いもの(ニンニク、ネギ、酒、タバコなど)を口にした際の口臭も一時的なものといわれ、時間の経過とともに臭いもなくなっていきます。
簡単にできる口臭改善法3選
口臭ケアは日常的に行うことが大切です。
家で簡単にできるものも多いので、今日からでも始めてみましょう。
正しい口腔ケア
口臭の解消には、正しい口腔ケアが必要です。
臭いの原因となる細菌は、食べカスや歯垢などの汚れによって繁殖しやすくなります。
そのため、口の中を清潔に保つには、こまめに歯磨きやうがいをするのが効果的です。
歯磨きは朝晩2回、可能であれば毎食後にできるといいでしょう。
歯と歯ぐきの境目や奥歯の溝、歯と歯の間を磨き残さないように、フロスなどを使用するのもおすすめです。
唾液の分泌促進
口の中が乾かないように唾液の分泌を促すことも大切です。
「よく噛んで食べる」「水分補給で口の中を潤す」「鼻呼吸を意識する」といった習慣は、唾液の分泌を促します。
日頃からドライマウスにならないよう、心がけましょう。
舌苔ケア
口臭には舌の状態が関わっていることも多いといわれています。
専用の舌クリーナーややわらかめの歯ブラシ、ガーゼなどを使って、1日1回を目安にケアを行ってください。
あまり強くこすると舌を傷つけてしまうので、優しく奥から手前に汚れをかきだすようにしましょう。
口臭対策には漢方薬がおすすめ
漢方薬のなかには、口臭対策に効果が期待できるものもあるので、日々のケアと合わせて服用するのもおすすめです。
漢方薬は自然由来の生薬でできており、体質改善を得意としているので、からだの気になる部分に根本からアプローチしてくれます。
決まった量を飲むだけなので、日常生活にも取り入れやすいのがメリットです。
口臭対策には
「水分の循環を改善して唾液の分泌を増やす」
「自律神経を整えて唾液の流れをよくし、口臭を改善する」
「胃腸の働きをよくして口臭の原因となる消化不良を改善する」
といった漢方薬を選びましょう。
<口臭対策におすすめの漢方薬>
五苓散(ごれいさん)
水分代謝を改善し、口渇やドライマウス(それに伴う口臭)への働きかけが期待できる漢方薬です。
麦門冬湯(ばくもんどうとう)
肺の働きを整えて潤いを作り出すことで、のどや気管などの呼吸粘膜を潤し、のどの乾燥感や空咳をやわらげるのに用いられる漢方薬です。
<漢方薬を選ぶ際の重要なポイント>
漢方薬は自分のからだに合ったものを選ぶことが重要です。
「あんしん漢方」にはAI(人工知能)を活用した「オンライン個別相談」があり、漢方に詳しい薬剤師にスマホで気軽に相談ができます。
しかも、価格もお手頃で自宅まで郵送してもらえますよ。
口臭対策は日頃のケアから
口臭は歯磨きや舌磨きなどでセルフケアが簡単にできます。
漢方なども上手に取り入れて、日頃から対策を行いましょう。
なお、虫歯や歯周病など、自分自身では対処しきれない病的口臭の可能性もあります。
その場合は専門の医療機関を受診するようにしてくださいね。
<この記事の監修者>
あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。
病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発にも携わる。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。