福島民報社と岩手日報社および電通が推進する、災害から国民の「命」を守るプロジェクト「未来防災イニシアチブ(Future Bousai Initiative)」は、「防災に関する新しい視点が持ち帰れる場」をテーマとした「防災新視点サミット」を、3月24日(月)に日本消防会館で開催する。
参加費は無料だが、参加するには専用ページからの申し込みが必要だ。
「防災新視点サミット」開催の経緯
「未来防災イニシアチブ」は、過去の災害経験から見えた課題をもとに、より多くの国民の命を守るための新しい制度や習慣、仕組み、サービスの創造を目的に、東日本大震災での被災経験がある福島民報社と岩手日報社が中心となって立ち上げたプロジェクト。
2024年3月11日に始動し、新聞社、民間企業、自治体、学校など広く参加企業・団体を募り、防災に関する発信などを通じて、地域ごとの課題解決を目指している。
同年11月からは、備えるべきなのに見落とされている課題や世の中に十分に広まっていない防災対策やその考え方など、誰かにとっての「いい気づき」となる事例やナレッジ(防災新視点)をエントリーしてもらう活動を開始。これまでに全国から100件以上の視点を集めた。
今回の「防災新視点サミット」では、集まった「防災新視点」の展示に加え、シンポジウムやワークショップを実施する。なお、ワークショップは招待者および報道関係者のみが対象だ。
「防災新視点」特別展示兼企業ブース
会場には、全国から集まった「防災新視点」を公開する特別展示兼企業ブースが登場。自分とは異なる視点から防災に触れることで、見落としていた防災の課題に気づくことができる「防災新視点」を集めている。
また、防災に取り組む企業と自治体の交流の場となるブースも用意し、その先のコラボレーションも目指していく。
「防災新視点」シンポジウム
シンポジウムではゲストを招き、「防災新視点」をテーマにした講演やセッションを実施する。
12:30~12:50のオープニングセレモニーには、福島民報社代表の芳見弘一氏、岩手日報社代表の川村公司氏、電通代表の佐野傑氏が登壇。
12:50~13:20の「防災新視点」解説には、パラリンピック金メダリストの大日方邦子氏らが登壇する。
13:30~14:10のパネルセッションでは、アナウンサーの有働由美子氏や元ラグビー日本代表の大野均氏らが、「釜石の次世代とともに考える防災新視点」について考える。
14:20~14:50のパネルセッションは、大正製薬のブランドマネジメント1部長である佐藤征也氏らが、「備蓄食のみでは偏る栄養を補完するために」というテーマで展開する。
14:55~15:30には、「もしもプロジェクト」との特別セッションを実施。来街者・外国人観光客向けの防災新視点について考える。
「もしもプロジェクト」について
「もしもプロジェクト」は、渋谷区観光協会、渋谷未来デザイン、こくみん共済coop(全労済)の3団体が、東日本大震災から10年を契機とし、2021年3月に立ち上げた。
もしも首都直下地震が起きたら、多くの交通機関がストップし、帰宅困難者は約500万人、避難生活者は約300万人にのぼり、食糧も不足するという被害予測がある。また、予期せぬ災害の発生により、75%もの人が思考停止に陥り、適切な行動ができなくなるといわれている。
同プロジェクトでは、「もしも」は「いつか」必ず起こるものだが、「もしも」に備えれば未来は大きく変わるはずだと考えている。
そして、暮らす人、働く人、遊ぶ人など、多様な人が集う渋谷を舞台に、一人一人が「もしも」の日のために何ができるかを考え、備えることで、レジリエントな街づくりを目指している。
見落とされている防災の課題や事例・ナレッジを知ることができる「防災新視点サミット」に参加してみては。
■防災新視点サミット 開催日:3月24日(月) 会場:日本消防会館 ニッショーホール 住所:東京都港区虎ノ門2丁目9-16 参加費:無料 公式サイト:https://bousai-new-perspective.com 参加申し込みURL:https://bousai-new-perspective-summit2025.peatix.com
(Higuchi)