これは、忘れもしない私の生理中の赤っ恥エピソードです。ある夏のお盆休み、遠方の祖母宅へ遊びに行った帰りのこと。飛行機は午前の便を予約しましたが、朝が苦手な私は、慌てて空港へ。そんな中、ある事件が起こったのです。
体が重い…これは気持ちのせい?
蒸し暑い夏の朝。「そろそろ起きなくて大丈夫なの?」という祖母の声で、ようやく目が覚めました。
楽しかったお盆休みも終わってしまい、明日からまたいつもの日常が始まってしまうこともあって、気持ちも体もとても重い朝でした。しばらく布団の上でゴロゴロしていましたが、飛行機の時間も迫っていたので、なんとか重い腰をあげて支度をすることに。
なんだか体が重だるく、これは気持ちからくるものだろうな……と思いつつ、帰省の準備を進めていました。そして、飛行機の時間が迫っていることに気づき、最後はスーツケースに荷物を詰め込んで慌てて祖母宅を出発することに。祖母宅を出発したときは間に合うかヒヤヒヤしたものの、なんとか無事に空港へ到着しました。
ほっとしたのも束の間、みんなの視線の先は…
間に合った!と安心したとき、なんだかまた体の重だるさを感じた私。それと同時に、今までは急いでいて気がつかなかったのですが、すれ違う人から何やら視線を感じるのです。「自意識過剰かな?」と思いましたが、1人、2人というわけではなく、振り返ると何人かと目が合って、なんだかみんな気まずそうな表情……。
そんな光景を不思議に思いながらも、荷物を預ける前にトイレを済まそうと化粧室へ。そこで私はやっと、みんなが私を見ていた理由に気がつきました。なんと、生理が始まっており、ナプキンをつけていなかったために下着はおろか、ワンピースにまで経血が漏れて染み渡っていたのです。
不幸中の幸い?
経血がついたワンピースを眺めて、私は血の気がさーっと引いていくのを感じました。
「そりゃみんな、私のこと見ていたわけだ……」。
普段なら慌ててしまったかと思いますが、なぜかそのときの私は妙に冷静で、淡々とスーツケースから下着と着替え、生理用品を取り出し、そのまま着替えて生理用品を着けることに。スーツケースを持ち歩いていたおかげで、無事に危機を脱することができたのです。
その後、私は予定通りの飛行機に搭乗できました。最初は急いでいたこともありスーツケースを持ち歩く煩わしさも感じていましたが、こんなにスーツケースを持ち歩いていたことに感謝したことはありません。
「時間に追われていなかったら、生理が始まっていたことにもう少し早く気づけたかもしれない……」という後悔があります。しかし、今でも私は朝が苦手で、相変わらず出発はぎりぎりでマイペースに生きています。
変わったことといえば、この一件がきっかけで生理予定日が近づいてきたら、明るい色の服を避けて黒色のボトムスを選ぶようになりました。万が一のとき、恥ずかしい思いをもう二度としないために……そんな思いを常に抱いています。
著者:杉野 ひまわり/女性・主婦
イラスト:たこ
監修:助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!
ベビーカレンダー編集部/ムーンカレンダー編集室