【漫画】見えない存在が見える“狐の窓”…日常に潜む妖怪たちとの交流を描いた物語に「可愛すぎて悶えました」の声
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。
今回は「カドコミ」にて連載中で、1月31日(金)にコミックス第2巻が発売された話題作。特別な指の組み方で作る"狐の窓"から見える不思議な世界を舞台に、能力を持つ主人公・ナギと人間界に潜む妖怪たちとの出会いや交流を描いた物語『狐の窓~ゆるっと怪異~』をピックアップ。
作者の夜風さららさんが2022年9月15日にX(旧Twitter)に投稿したところ反響を呼び、23万以上の「いいね」が寄せられた。今回は、夜風さららさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについてを語ってもらった。
“狐の窓”を通して見える、不思議な世界とは
「狐の窓」とは、特別な指の組み方で作った穴(窓)を通して、目には見えない不思議な存在を見ることができる能力のこと。この力を持つ主人公・ナギは、人間界に潜む妖怪たちと出会い、彼らと交流を深めながら物語を紡いでいく。
見えない世界の秘密に触れるナギの旅路は、妖怪たちとのゆるくも不思議な世界を鮮やかに映し出す。今まで気づかなかった心の奥に潜む優しさや、妖怪たちの想いに触れるひとときを――。
物語を読んだ人たちからは「顔ひょっこり出してる管狐可愛すぎて悶えました」「ベトベトさんがかわいい」「毎回毎回ヒビキさんマジ聖人。閻魔様もすごい聖人なんだろな…」「ゴミ漁りカラス堕ちは尊厳がががが」「寺生まれのTさん……??」「夜風さんの描く管狐さんがとっても好きです!」など、反響の声が寄せられている。
管狐シリーズ誕生のきっかけとは?読者の声が生んだ“ゆるふわ”妖怪物語
ーー『狐の窓~ゆるっと怪異~』を創作する際、前作からの進化や新たに挑戦した要素があれば教えてください。
前作との違いは、狐の窓を覗く中で失敗を描いている点です。正体を見破れなかったり、狐の窓を使った結果、変化が上手くいった妖怪も登場します。そういった展開も楽しんでいただけたら嬉しいです。
ーー管狐シリーズが人気を集めていらっしゃいますが、このシリーズを描くうえで意識しているテーマやキャラクターの魅力は何でしょうか?また、『狐の窓』との関連性があれば教えてください。
管狐シリーズを描き始めたきっかけは、X(旧Twitter)でフォロワーさんから「管狐のぬいぐるみが欲しい」というコメントをいただいたことです。
管狐は本来危険な妖怪とされていますが、このシリーズでは「ゆるふわ」をテーマに日常を描いています。『狐の窓』1巻にも「奉日本家の管狐」として登場しています。現在は番外編として考えています。
ーーナギや管狐といったキャラクターの関係性や掛け合いを描く際、どのような点に工夫やこだわりを持たれていますか?
日常の中の非日常を意識しています。
人外と人間の関わりを描くのが好きでしたが、最近はナギやカナタを通じて妖怪同士の出会いや掛け合いを描く事も面白いかもと思い、それをベースにショート漫画を考えています。
ーー妖怪たちとの交流を「ゆるっと」描くという独自のスタイルは、どのように確立されましたか?また、このスタイルを維持する上で苦労された点があれば教えてください。
私は、水木しげる先生の「鬼太郎」や緑川ゆき先生の「夏目友人帳」という作品から影響を受けています。怖さの中に思わず突っ込みたくなる“ゆるい”妖怪たちに魅了され、そのゆるさが作品にも反映されていると感じます。
苦労したのは、突っ込みやオチを考えるのが得意でないことと、テーマの「ゆるっと」を忘れてつい怖さを詰め込みすぎてしまうことです。
ーー世界観の構築や感情表現のために、作品全体で最も力を入れたシーンやこだわった演出があれば教えてください。
やはり妖怪たちそれぞれの紹介ページに力を入れました。本作2巻の主人公は人間のカナタと、その守護神/祟り神のヨロボシですが、前作同様、『狐の窓』を通じて出会う妖怪たちがメインです。あまり知られていない妖怪も知ってもらいたくて、その点を特に意識しました。
ーー『狐の窓~ゆるっと怪異~』を楽しみにしている読者やファンに向けて、特に注目してほしいエピソードやメッセージをお願いいたします。
『狐の窓』1巻では"ナギ視点"をお送りさせて頂いたのですが、2巻ではナギの裏舞台で活動をしていた"カナタ視点"と二手に分かれた"レンの視点"を詰め込ませて頂きました!応援を頂いた皆様のおかげで実現が出来たと思っております!本当にありがとうございます…!
今回は緊迫するシーンが多いかもしれませんが、SNSでは伝えきれなかった魅力やエピソードなどを描かせて頂きましたので、楽しんで頂けたら幸いです!どうぞよろしくお願いいたします!