A24が放つ異色のヒューマンドラマ『終わりの鳥』(4月4日公開)。本作がサブスクリプションサービス「Pontaパス」の会員なら何度でも1100円で観られる「au推しトク映画」に仲間入りした。
【写真を見る】水浴びし、電子タバコもたしなむ!生きものの“終わり”を告げる鳥“デス”は意外とチャーミング
地球を周回して生きものの“終わり”を告げる鳥“デス”と、その鳥と寄り添う病を抱える少女。かたや少女の母親は一心不乱に鳥と闘おうとする。世にも奇妙なデスと対峙することによって、母娘2人は間もなく訪れるであろう別れを次第に受け止めてゆく。そのプロセスが風変わりな表現、アイス・キューブの名曲「It Was a Good Day」に乗せて描かれる。
次世代を牽引する新たな才能を発掘してきたA24のもと、長編監督デビューを飾ったのはクロアチア出身のダイナ・O・プスィッチ。タバコをくゆらせ、ラップのリズムを刻むチャーミングなキャラクター、デスを造形する一方で、死という観念を奇想天外に視覚化し、その苦悩にも触れるなど奥行きのあるストーリーを仕立ててみせた。繊細でウィットに富んだ少女チューズデー役には、『恋人はアンバー』(20)のローラ・ペティクルー。エミー賞常連の人気テレビシリーズ「VEEP/ヴィープ」で知られるコメディエンヌのジュリア・ルイス=ドレイファスが、シリアスとコミカルを横断する絶妙なバランスで母親ゾラを演じる。
「au推しトク映画」の対象劇場は、全国のTOHOシネマズ、ローソン・ユナイテッドシネマ グループ、コロナシネマワールドなど。注目のA24最新作『終わりの鳥』をぜひ鑑賞リストに加えてほしい。
文/平尾嘉浩