こんにちは。お弁当には卵焼きが欠かせないヨムーノライターの安達春香です。
甘い派、しょっぱい派と好みが分かれますが、大阪生まれの私は断然しょっぱい派。甘い卵焼きを作ったことは一度もありません。
そんな中、たまたま目にしたのが大好きな料理研究家・土井善晴さんの砂糖をたっぷり使った卵焼き。
美味しいのかな……と少し不安になりつつも興味が湧き、挑戦してみました。
断面が美しい!のり入りのしっとり卵焼き
今回作るのは、NHK『きょうの料理』で土井善晴さんが紹介していた「のり入り卵焼き」。
土井善晴さんのレシピは、シンプルだけど奥深く、家庭で作りやすいものばかりです。
このレシピでは、たっぷりの砂糖を加えた卵に、焼きのりを挟んで焼き上げます。見た目も美しく、冷めてもパサつかずしっとりと仕上がるのだとか。
さっそく作っていきましょう。
土井善晴さん「のり入り卵焼き」の作り方
材料(1人分)
- 卵 … 2個
- 砂糖 … 大さじ2〜3
- しょうゆ … 小さじ1
- 焼きのり(全形) … 1/2枚
- サラダ油 … 適量
作り方①卵液を作る
ボウルに卵を割り入れ、砂糖、しょうゆを加え、溶きほぐします。
このとき勢いよく混ぜると泡立ってしまうため、菜箸を縦に動かして白身を切るように混ぜるのがポイント。泡立つと空気がまだらに入り、焼きムラの原因になってしまいます。
焼きのりは半分にちぎっておきましょう。
作り方②卵焼き器を熱し、油をなじませる
中火にかけた卵焼き器にサラダ油を薄くひきます。
温度の目安は、箸先に卵液をつけて落としたときに「ジュッ」と美味しそうな音がする程度。
温度が高すぎると卵がくっつきやすく、低すぎると油っぽくなるので注意してくださいね。
また、焦げ付きを気にして火を弱めると卵がふわふわになりません。中火で一気に焼き上げましょう。
作り方③卵を焼いて巻く
卵液の半量を流し入れ、小さな気泡がポコポコと出てきたら菜箸で軽くつつきます。
ボウルの底に砂糖が溜まりやすいので、流し入れる直前によく混ぜておくのがおすすめ。
7割ほど火が通ったら、ちぎったのりを1枚のせ、向こう側から手前に向かって巻いていきましょう。
もし菜箸で巻きにくい場合は、フライ返しを使うときれいに仕上がります。
作り方④残りの卵を加えて焼く
向こう側のあいたところにサラダ油をひき、巻いた卵焼きを奥側へ移動させ、手前のあいた部分にサラダ油をひきます。
残りの卵液を流し入れ、卵焼きの下にも行き渡らせましょう。
7割ほど火が通ったら、1回目と同様にのりをのせて巻きます。
作り方⑤形を整えて冷ます
焼き上がった卵焼きを巻きすに取り、形を整えながら冷まします。
巻きすを使えば後からきれいに仕上げられるので、焼くときに多少失敗しても大丈夫。少し手間をかけるだけで、クオリティがグッと上がりますよ。
のりの風味が引き立つ卵焼き
焼き上がった卵焼きをカットすると、くるくると渦を巻いた断面がとてもきれい。
卵のやわらかな黄色と、のりの黒のコントラストが映えて、お弁当に入れると一気に華やかな印象になります。
ひと口食べて驚いたのが、おせち料理の伊達巻のような甘さ。
甘さの中にも卵本来のまろやかな風味がしっかり生きていて、のりの磯の香りとしょうゆのほのかな塩気が全体をバランス良くまとめています。
冷めてもしっとりとした食感が続くのが嬉しい発見でした。
正直、ご飯のおかずとしてはピンとこないかも……? と思いましたが、塩気の強いおかずと組み合わせるとちょうど良さそうです。
私にとって、ここまで甘い卵焼きを食べるのはほぼ初めての体験。「卵焼き=しょっぱいもの」という固定観念が少し崩れました。
たまには違う味も良いかも
子どもの頃から親しんできた卵焼き。家庭ごとに甘めの味付け、だし風味、具材たっぷりなど、それぞれの「わが家の味」があるものですよね。
いつもの定番レシピも美味しいけれど、たまには違う味を楽しんでみるのも良いかもしれません。
ライター:安達春香
おいしいと健康を両立させたい管理栄養士ライター
趣味は旅行と食べること。好きなものを一生健康に食べていたくて管理栄養士免許を取得しました。「おいしいものはガマンしない」をモットーに、栄養の知識やお悩み解決食材などをわかりやすくお伝えします!