奈良県大和郡山市にある老舗和菓子店「本家菊屋」は、看板商品である「御城之口餅」6個入800円(税込)の期間限定パッケージを、3月19日(水)~24日(月)に東京・日本橋三越本店で開催される「第79回全国銘菓展」より発売開始。1月より先行発売となった奈良県内の直営店舗以外では、初の販売となる。
豊臣秀長の依頼を受け秀吉のために開発した菓子
本家菊屋は、創業400余年、奈良で最も古い和菓子屋だ。天正13年(1585年)、豊臣秀吉の弟・秀長が大和郡山へ入城する際、初代菊屋治兵衛が連れられて大和郡山へ。以来、郡山城下町で伝統の技と味を守り続け、現在26代目に至る。
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地元大和郡山で400年以上愛される看板商品[/caption]
菊屋治兵衛は豊臣秀長から「兄の豊臣秀吉公をもてなす茶会をするから何か珍しい菓子を作るように」と命じられた。粒餡を餅で包みきな粉をまぶしたお菓子を献上したところ、秀吉はたいそう気に入り、天正年間(1580年代)に「鶯餅」の御銘を受けた。一説には全国の鶯餅の原型ともいわれている。
その後、同店が御城之大門を出て町人街の1件目にあることから、お城の入口で売っているお餅ということで「御城之口餅」という通称が付き、現代に至っている。
丹波大納言小豆、近江産餅米、国産青大豆きな粉を使用
小豆は、国産の最高級小豆である丹波大納言小豆の大粒を厳選して使用。餡を炊く釜は、今ではほとんど見かけない、蒸気で一気に炊き上げられる丈夫な砲金の大釜。火力があるので、炊き上げる時間が短く、仕上がりの良い餡になる。
また、国産青大豆を使ったきな粉と近江産の餅米を使用し、餅米から餅をついて作るというこだわりがある。餡、餅、きな粉がとにかく美味しい自慢の逸品だ。
様々な要素を盛り込んだ期間限定パッケージ
「御城之口餅」期間限定パッケージは、2026年NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』の放送決定記念で登場した。
大和郡山市の象徴であり、NHK大河ドラマの主人公である豊臣秀長の居城でもあった郡山城の天守閣をパッケージのシンボルとして配置。城と城下町の間を大和絵の絵画技法である金雲風のデザインであしらっている。城から城下へと続く堀には、2021年に郡山城跡に再建された極楽橋、城を出た城下の門前には本家菊屋本店を描いた。
「御城之口餅」は地域の呼称であり、一般名称としては「うぐいす餅」と呼ばれることから、うぐいすのデザインとうぐいす色で建物を色付け。また、うぐいすは春の季語であり、郡山城の桜は日本の桜名所100選にも選ばれていることから、桜をイメージした淡いピンク色を施している。これまでの同社商品にはなかった新たなデザインとなっている。
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本家菊屋本店での販売の様子[/caption]
「御城之口餅」は、日本橋三越本店の催事のほか、催事販売後より奈良県の本家菊屋本店・奈良店・近鉄奈良店・橿原店・真美ケ丘店・生駒店・学園前店にて2026年末までの販売を予定している。
豊臣秀長からの依頼で誕生し、大和郡山で400年以上愛される「御城之口餅」を、この機会に味わってみては。
御城之口餅 詳細:https://kikuya.co.jp/nhk
■本家菊屋 本店 住所:奈良県大和郡山市柳1-11 HP:https://kikuya.co.jp
(山本えり)