マイケル・ファスベンダーは、『007/カジノ・ロワイヤル』(2006)のオーディションを受けたものの、なぜかライバルだったダニエル・クレイグの抜擢を後押ししてしまったそうだ。「(『007』シリーズのプロデューサー)バーバラ・ブロッコリとは面識があって、実際、ダニエル・クレイグが起用される前にオーディションの段階までいきました。でも候補に挙がることはなかったと思います」とポッドキャスト「Happy Sad Confused」で明かした。
「オーディションで、プロデューサーの2人に会ったとき、ダニエルの話をしてしまいました。なぜかわからないけれど、彼のことを宣伝してしまったんです。自分を売り込むべきでした」。アカデミー賞に2度ノミネート経験のあるマイケルだが、「オーディションがひどく下手だった」と苦手意識を隠さない。トム・ハーディ主演で公開された『マッド・マックス 怒りのデスロード』(2015)のオーディションには1時間も遅刻し、チャンスを逃したこともあったそうだ。
「ダニエル・クレイグの演技は素晴らしくて、彼の作品はボンド史上最高傑作になったと思う」と語る。『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021)でダニエルがジェームズ・ボンド役を卒業したことを受け、引き継ぐ俳優探しの段階に入り、マイケルの名前も候補として噂されるが、彼にはその気がないようだ。「あれっきりです。あれ以来、コンタクトを取っていません」とコメント。今でも迫力あるボンドになれると言われても、「もう過去の話です」と答えている。
Text: Tae Terai
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