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【麩の栄養】お吸い物の具でおなじみ「お麩」…実は“カロパ”良し食材だった!ダイエットや筋活の強い味方に

  • 2025.3.17

フワフワの「麩」に栄養はある?

フワフワの「麩」に栄養はある?

お味噌汁やお吸い物、すき焼きの具材として登場する「お麩」。ふわふわとしていて、栄養がないのでは?と思っている人もいるかもしれませんね。でも実は、精進料理に使われることも多い、たんぱく質が豊富なパワー食材です。この記事では、お麩に含まれる栄養についてクローズアップします。

精進料理にも使われるほど、たんぱく質が豊富

そもそも「お麩」とは、どんな食品なのでしょう。主原料は小麦などに含まれる、植物性たんぱく質の「グルテン」。小麦粉に塩水を加え、粘りが出るまで練ることで形成されます。

▲生麩は、田楽や麩まんじゅうでおなじみ。

小麦粉からグルテンを取り出して作るお麩は、いわば、たんぱく質の塊。肉食がタブーだった修行僧のたんぱく源として精進料理に用いられてきた、というのもうなずけますね。

お麩には主に「生麩」と「焼き麩」があり、生麩はグルテンにもち粉などを加えて蒸したり茹でたりしたもの、焼き麩はグルテンに強力粉などを加えて釜で焼き上げてから乾燥させたものです。

▲ポピュラーな焼き麩「小町麩」

生麩は京都を中心とした関西地方で発達し、江戸時代になってから焼き麩が作られるようになったとされています。

満腹感が得られて低エネルギー・低脂質

お麩のほかにも、グルテンの粘りと弾性を活かした加工食品として、うどん、パン、ピザなどがあります。

ですが、「お麩」の注目ポイントは、満腹感があるのに低エネルギーかつ低脂質食材であること。お味噌汁の具材として人気の焼き麩(小町麩)1個(0.7g)あたり、わずか2kcal(キロカロリー)・脂質は0gです。保水性が高いこともお麩の利点で、小町麩は水で戻すと約13倍に膨らみます。

少量でも食べ応え十分のダイエットに適した食材といえそうです。

足りていないビタミンを補う食べ方

また、お麩には、カルシウムや鉄、亜鉛などのミネラル、ビタミンB群などもバランスよく含まれています。

ただし、ビタミンCと脂溶性ビタミン(A・D・E・K)があまり含まれていないため、ビタミンCを多く含む野菜、ビタミンAとDが補える卵、ビタミンEを含む米油やナッツ類と組み合わせて食べると補いやすくなります。

すき焼きの具材に麩を加える食べ方は、緑黄色野菜の春菊や生卵と一緒に味わうことができる、理にかなった組み合わせです。手軽に味わえる献立としては、卵炒めやキュウリとの和え物などもおすすめです。

お麩の卵炒めのレシピ

▲お麩の卵炒め(滋賀のご当地麩・丁字麩を使用)。米油に含まれるビタミンE、卵に含まれるビタミンA・Dを補えます。

作り方(2~3人分)(1)お麩(10g程度)を水で戻し、水気をしっかり絞る。(2)卵液2個分(卵を割りほぐし、顆粒だしを小さじ1/2加える)に浸す。(3)米油をひいたフライパンで両面に焼き色が付くまで炒めれば完成!※彩りに青じそ、青ネギなどを加えればビタミン補給も兼ねられます。

お麩とキュウリの酢味噌和えのレシピ

▲ビタミンCを含むキュウリと組み合わせた、お麩の酢みそ和え(丁字麩を使用)。仕上げのすりごまはカルシウムなどのミネラル補給も兼ねて。

作り方(2~3人分)(1)お麩(10g程度)を水で戻し、水気をしっかり絞る。(2)キュウリ1本を小口切りにして、ひとつまみの塩をふりかけ、水気を絞る。(3)酢味噌(白味噌:大さじ2+砂糖:大さじ1+酢:大さじ1)で(1)と(2)を和え、仕上げにすりごまを加えれば完成!

まとめ

たんぱく質が豊富で低脂質・低エネルギーなお麩。ダイエットや筋活食材としてもおすすめです。手軽にプロテインアップしたい場合は味噌汁や煮物、おでんなどに加えてみてはいかがでしょうか。

※参考文献)杉田浩一ほか監修『新版 日本食品大事典』医歯薬出版株式会社,2017、奥嶋佐知子監修『食品の栄養とカロリー事典 第3版』女子栄養大学出版部,2022、松本仲子監修『調理のためのベーシックデータ 第5版』女子栄養大学出版部,2018

(野村ゆき)

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