最近のわたしのお気に入りYouTubeは『笠原将弘の料理のほそ道』。メディアでもおなじみの和食料理人、笠原将弘さんのチャンネルです。口数の少ないクールな方かと思っていたら、ぜーんぜん(笑)。おやじギャグを言ったりもするおしゃべりキャラでした。おいしい料理はもちろんですが、笠原さんがおもしろくて楽しいのでついつい見てしまうんですよね。本日は、そんな笠原さんのレシピから大阪名物の「肉吸い」を作ることに♪
YouTubeチャンネル『笠原将弘の料理のほそ道』の大阪名物「肉吸い」
東京・恵比寿にある日本料理店「賛否両論」のオーナー兼料理人、笠原将弘さん。そんな笠原さんが運営しているYouTubeチャンネルが、『【賛否両論】笠原将弘の料理のほそ道』です。チャンネル登録者数は、なんと100万人。卓越した料理センスから生み出される独創的な和食が人気の笠原さんが、30年以上の料理人人生で培った料理の知識やテクニックを惜しげもなく披露しています。
本日はその中から、38万回以上再生されている人気の「肉吸い」を作ります。なんでも、笠原さんは10年ほど前、大阪の「肉吸い」発祥のお店で食べたことがあるそう。今回は、その記憶を頼りに再現したそうです。
10年も前の味の記憶から作ってしまうなんて、さすがプロの料理人ですよね。
では、作ってみましょう。
和食のプロが作る!大阪名物「肉吸い」の材料と作り方
【材料】2〜3人分
牛バラ薄切り肉(しゃぶしゃぶ用)…200g
青ねぎ…2本
卵(ポーチドエッグ用)…2個
◆牛肉の下味
砂糖…小さじ1
酒…大さじ2
◆つゆ
だし※…800ml
薄口しょうゆ…大さじ3
みりん…大さじ1と1/2
塩…小さじ1/2
◆だし
水…1L
だし昆布10g
かつお節…20g
今回は、分量を半分にして作ります。青ねぎは小口切りにして、白いところと青いところを分けておきます。
また、だしは市販のものでもいいそうですが、かつお節とだし昆布のだしの取り方を紹介していたので、今回は、だしから作ってみることに。ちなみに、笠原さんは「花かつお」を使っていましたが、今回は枯れ節を使用します。
【作り方】
1. だしを取ります。
鍋に水とだし昆布を入れて、2時間ほど置きます。
2. 1にかつお節を加えて中火にかけ、ゆっくり沸かします。
沸いたら弱火にして、コトコトと5分ほど煮ます。
ザルにキッチンペーパーなどを敷いて、だしを濾します。1番だしの場合は、ザルにあげたかつお節と昆布をギュッと絞ってはいけません。でも、今回は笠原流1.5番だしなので、しっかり絞ってOKとのこと。
きれいなだしが取れました。
だしのふくよかな香りがします。
3. 牛肉は包丁の背で叩いて伸ばし、3cm幅に切ってボウルに入れます。
包丁の背で叩くと、お肉がやわらかくなるそうです。
砂糖と酒を加えて揉み込み、10分ほど置きます。
4. 鍋にだし、薄口しょうゆ、みりん、塩を入れて火にかけます。火加減は言っていなかったので、中火にしました。
沸いたら3を入れ、ほぐしながら弱火で5分ほど煮ます。
アクはしっかり取りましょう。アクを取って減った分は、水を足します。
甘くてコクのある、だしの香りがします。めちゃめちゃいい香り♪
5. 別の鍋でポーチドエッグを作ります。
たっぷりお湯(分量外)を沸かし、別の容器に割り入れた卵を、鍋のフチに1個ずつ落とします。フチの方がお湯が対流しやすいので、ポーチドエッグがきれいに仕上がるそうです。
白身が固まったら取り出します。ちなみに、今回は中火で5分ほど加熱しました。
6. 4に青ねぎの白いところを入れ、弱火でさっと煮ます。
ねぎに火が通ったら器によそい、ポーチドエッグと青ねぎの青いところをのせます。お好みで一味唐辛子(分量外)をかけて出来上がり。
調理時間は、だしを取る工程を除くと25分。
今回は、笠原さんと同じように、ご飯に卵黄1個分(各分量外)をのせた卵かけご飯も添えました。本場大阪の方は、肉吸いに卵が入っているにもかかわらず、卵かけご飯を頼むそうですよ。
では、いただきます!
あら、おいしい♪
甘くてコクのあるだしの香りがするので、味も甘くて濃いのかなと思いきや、塩味はほどよく、甘ったるさもなし。だしの効いた、とっても上品な味わいです。
昆布とかつお節で取った旨味たっぷりのだしに、牛肉の旨味もプラスされて、味わい豊か。奥深さと奥行きを感じる旨味です。
そして、卵の半熟具合はこんな感じ。
白身はつるんとして、黄身はとろっと流れ出るくらいの仕上がりです。
牛肉も、ふっくらやわらか。ほどよく下味がついているので、おつゆとちゃんとなじんでいます。
牛肉もたっぷりでポーチドエッグも食べ応えがあるので、一杯で大満足。用意したものの、結局、卵かけご飯まで辿り着きませんでした(笑)。
今回作った、和食料理人の笠原さん流「肉吸い」は、昆布とかつお節のだしと牛肉のだし、このトリプルだしが奥深さを演出する上品でおいしい肉吸いでした。
わたしは、本場の肉吸いを食べたことがないので比べることは出来ませんが、これはこれでとってもおいしかったですよ。