手間をかけた料理が主流だった昭和、家庭料理に革命を起こした小林カツ代さん。働く女性が増えた今、手早くおいしく作れる彼女のレシピが再注目されています。
今回、カツ代さんの一番弟子である本田明子さんがレシピを直伝!
具材は豚肉と玉ねぎだけ。シンプルなのにおいしい、カツ代流のワザが光る一品です!
『庶民のシュウマイ』のレシピ
材料(30個分)
豚ひき肉……300g
シュウマイの皮……30枚
玉ねぎのみじん切り……大1 /2個分(約150g)
〈下味〉
砂糖、塩……各小さじ 1
こしょう……少々
水……大さじ 2
ごま油……小さじ1/2
葉野菜(あればキャベツの外皮)……2枚
片栗粉 好みでしょうゆ、練り辛子
作り方
(1) 小さめの器に玉ねぎを入れ、片栗粉大さじ4を全体にまぶす。
(2)ボールにひき肉と下味の材料を入れ、しっかりと混ぜる。
(3)(1)を加えて、なめらかになるまでよく混ぜる。
(4)シュウマイの皮1枚の真ん中にたねの1/30量(大さじ1程度)をナイフでのせる。ナイフで押しつけるようにして広げ、数回たたく。
POINT
こうすると余分な空気が抜け、蒸している間に形が崩れない。
親指と人さし指で輪を作り、たねをナイフの先で輪の中に押し込むようにして詰め、かるく押さえながら円筒形になるように形を整える。
(5)まな板にかるく落として、底を平らにし、形を整えて空気を抜く。残りも同様にする。
皮がたりないときは、細切りに
シュウマイの皮が余りそう(またはたねがたりなくなりそう)だったら、細切りにして上にのせるのもアリ。なんだか見た目もかわいい♪
サイズは自分好みに調整してみて
シュウマイの大きさも、食べる人の好みに合わせてOK。たっぷり食べたい人は大きめにしたり、小食の人は小さめにしたり、好きな大きさに調整してくださいね。
(6)蒸し器に葉野菜を敷き、間隔をあけながらシュウマイを並べる。蒸気の上がった蒸し器にのせて、強火で10~15分蒸す。蒸し上がったら器に盛る。葉野菜は食べやすく刻み、添える。好みでしょうゆ、練り辛子各適宜をつけて食べる。
食べるまでに少し時間がある場合は、焼売といっしょに蒸した葉野菜を上からかぶせておくと、保温・保湿されて、ふっくらと温かな状態をキープできます。これも、カツ代さんの裏ワザ!
【シュウマイの冷凍ワザ】
ステンレスのバットなど平らな容器に、間隔をあけて並べたら、そのまま冷凍庫へ。 凍ったら冷凍用保存袋に移して保存すれば、使いたい分だけサッと取り出せて便利です! 保存の目安は3週間程度。
カツ代家ではおなじみの『シュウマイドッグ』
ホットドッグとシュウマイ? 一見ミスマッチに思えるこの組み合わせ、じつはカツ代さんのお姉さんの節さんが発案した、大阪の実家の昔ながらのレシピなんです。息子であり、人気料理家のケンタロウさんもお気に入りだったという『シュウマイドッグ』。試さずにはいられません!
作り方はとてもシンプル。ホットドッグ用のパンにマスタードをたっぷり塗り、レタスとシュウマイをはさむだけ。食べてみると…これがくせになるおいしさ! ピリッときいたマスタードが絶妙なアクセントになって、思わずもうひと口、もうひと口と手が止まりません。
ちょっと意外だけど、一度食べたらやみつきになること間違いなし。ぜひお試しください!
教えてくれたのは…本田明子さん
料理研究家。小林カツ代の一番弟子として多くの料理本に携わる。「簡単だけど手を抜かない」心を受け継ぎ、おおらかにかつおいしく料理するコツを伝えつづけている。