使用感がキャラクターになる愛着の湧くトートバッグ
よくバッグについて語る時に、“使えば使うほど味が……”みたいなことを言いますが、実際使い込んだバッグって味というより、くたびれて見えることが多いと思うんです。その点、〈ポスタルコ〉のものは、使った跡がちゃんとキャラクターになり、疲れただけじゃない何かがある。これは4年ほど前に購入したもの。
ブリックカラーの色合いに惹かれたのですが、使ってみると、なるほど軽くてハンドルの持ち心地も抜群!本を持ち歩かないと落ち着かない性分なので、今はウィリアム・トレヴァーの小説。あとは以前釣りに出かけた際になくしかけて焦った経験から、予備の眼鏡、そしてダイアリーや仕事の資料と、その収納力に安心してつい色々入れてしまうのですが、ブリッジ状に張られたストラップの安定感も手伝い、ハンドルだけを持っているような感覚なんです。
本当によく使うので色褪せてきたのですが、〈ポスタルコ〉の方には「そういうふうになるんですか」と驚かれました。
profile
大熊健郎(〈CLASKA Gallery & Shop "DO"〉ディレクター)
おおくま・たけお/〈イデー〉、全日空機内誌『翼の王国』編集部を経て、2007年に〈CLASKA〉のリニューアルを手がける。