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元宝塚歌劇団星組トップ娘役【舞空瞳】初インタビュー!退団を決めたきっかけ、千秋楽を語る!

  • 2025.3.16

今回のゲストは元宝塚歌劇団・星組トップ娘役の舞空瞳さん。華やかで可愛らしく、お人形さんのような頭身。歌・踊り・芝居とどれをとっても安定した実力で、宝塚の娘役になるために生まれてきたような方。これからも舞空さんの魅力は、経験と共に更に開花していくのだと思います。今回のインタビューでは大好きな宝塚への想いをお話しくださっています。記事の最後には未公開カットもたくさん掲載いたしますのでどうぞお楽しみください!

どこにも行っていないですし、ゆっくりもしていないまま今日に至ります(笑)

宝塚歌劇団 舞空瞳さん
美夢ひまり(以下 美夢)

本日はお越しいただきありがとうございます!


舞空瞳さん(以下 舞空さん)

よろしくお願いします。この連載をずっと見ていたので自分が出演できることがとてもうれしいです!


美夢

なこちゃん(※編集部注:舞空さんの愛称)にきていただけて私もとてもうれしいです! 早速お話を伺っていきたいのですが……まずはご卒業おめでとうございます!


舞空さん

ありがとうございます!


美夢

ご卒業されて、どのようにお過ごしですか?


舞空さん

まずは車の免許を取りました!


美夢

休まず、教習所に通われていたのですね!


舞空さん

はい(笑) ずっと父が運転する車に乗せてもらっていて、「大きくなったらパパを乗せる!」という子どもの頃からの夢がありまして。


美夢

可愛すぎます……。


舞空さん

免許は絶対! と思っていたので、千秋楽が終わってすぐに教習所に通い始めました。同時に引っ越しの準備でいらないものを捨てたり片付けたりしていて、やることがない一日……というのはここまでなかったですね。


美夢

なかなかハードに過ごされていますね。


舞空さん

どこにも行っていないですし、ゆっくりもしていないまま今日に至ります(笑)


これからも宝塚は私のエネルギー源で、自分に力をくれるものだと思っています。

宝塚歌劇団 舞空瞳さん
美夢

千秋楽の日を振り返るとどんな一日でしたか?


舞空さん

千秋楽は忘れられない一日になったな、と思います。私はもともとすごく宝塚が好きで、入団させていただいてからもやっぱり宝塚が大好きな宝塚ファンでした。その気持ちのまま卒業させていただいて、これからも宝塚は私のエネルギー源で、自分に力をくれるものだと思っています。もちろん寂しさはありましたけど、遠く離れたわけではない。これからも自分の近くにいる大切な存在だと思っています。


美夢

寂しいけど遠く離れたわけではない……素敵です。


舞空さん

私の周りにいてくださった皆さまからたくさんの愛をいただいたから、そう思えるんです。宝塚で出会えた方々に本当に感謝しています。


美夢

最後のご挨拶で「娘役・舞空瞳を卒業させていただきます」とおっしゃったのがとても印象的でした。男役さんだとおっしゃることもあるセリフですが、あの言葉はあえて選ばれたと思うのですが、どのようなお気持ちだったのでしょうか?


舞空さん

私はもともと人前に出ることがすごく苦手で、いつも母の後ろに隠れているような子どもでした。それが宝塚に出会い、宝塚の舞台だから立ちたい、と思ったんです。舞台人になりたかったわけではなく、「宝塚の娘役」になりたかったんです。その娘役人生が終わる、完結するという想いがすごく強くありまして、これからの人生は宝塚の娘役の舞空瞳ではない。その区切りをつけさせていただいた、という気持ちです。


美夢

なるほど。ありがとうございます。


舞空さん

「宝塚の現役の娘役」であることに強いこだわりを持っていました。その娘役人生が終わるということで、この表現になりましたね。


宝塚が大好き……でもトップ娘役に就任したときから次は卒業だということは分かっていました。

宝塚歌劇団 舞空瞳さん
美夢

それだけ大好きな宝塚を、娘役を卒業すると決めたきっかけは何だったのでしょう?


舞空さん

トップ娘役に就任した頃は、立場や与えていただくものに自分の実力が追いついていないことや、やりたいことを表現できるようになるまですごく時間がかかる自分にすごく焦りを感じていました。2年、3年と経験を積んでいく中で、すべてのことにドキドキしていたところから、早替わりひとつにしても落ち着いてできるようになり、そんなときにふと「今のままで卒業できるのかな?」と思ったんです。


美夢

落ち着いてきたタイミングで、卒業を意識されたのですね。


舞空さん

宝塚が大好きで、ずっといたいくらい大好きでしたが、トップ娘役に就任したときから次は卒業だということは分かっていました。自分が少し落ち着いてきたタイミングで「どんな自分になれたら卒業できるか」ということを考えるようになり、小林一三先生に心の底から「宝塚に入れてくださってありがとうございました」と言える自分になったら決断しようと決めました。


美夢

そのタイミングはいつ来たのでしょうか?


舞空さん

『ME AND MY GIRL』ですね。この公演を終えたときにやり切ったなと思えて、そこから劇団や礼さん(※編集部注:星組トップスターの礼真琴さん)とご相談して、卒業の時期を決めました。


美夢

宝塚人生の最大のトピックスは何でしたか?


舞空さん

1つだけ選ぶのは難しいのですが、やはり星組に異動して……礼さんと出会えたことです。礼さんと出会えていなかったら今の自分はありませんし、礼さんとじゃなかったら挑戦できなかっただろうなと思うお役もたくさんあります。ひとつひとつが宝物です。


美夢

貴重なお話をありがとうございます。引き続きいろいろなお話を伺ってまいりますので、よろしくお願いいたします。


舞空さん

はい! 来週もよろしくお願いいたします!


  • 第2回目の記事は「在団中の思い出。礼真琴さんの言葉」(3月23日公開予定)
  • 第3回目の記事は「なこちゃん流ベースメイクと愛用コスメ」(3月30日公開予定)
  • 第4回目の記事は「今後の目標、やりたいことを語る」(4月6日公開予定)

【舞空瞳さん・プロフィール】

舞空瞳(Hitomi Maisora)
神奈川県出身。2016年宝塚歌劇団に首席で入団、星組公演『こうもり/THE ENTERTAINER』で初舞台、その後花組に配属。早くから歌・踊り・芝居と安定した実力を見せ、2017年の阪急阪神初詣ポスターモデルに起用される。17年『ハンナのお花屋さん』でタイトルロールとなるハンナ役に抜擢、その後『MESSIAH』新人公演初ヒロイン、続く『メランコリック・ジゴロ』で全国ツアー公演初ヒロインを務める。19年星組に組替え、トップ娘役に就任。在団中の主な出演作は、『ロミオとジュリエット』(ジュリエット役)、『1789』(オランプ・デュ・ピュジェ役)、『ME AND MY GIRL』(サリー・スミス役)、など。24年『記憶にございません!/Tiara Azul』で宝塚歌劇団を退団。今後は栄養士の資格取得に向け勉学に励みながら、活動も継続し新たな道を開拓していく。

撮影/大坪尚人 ヘアメイク/岡田知子(TRON) 取材・文/美夢ひまり

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