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ドラマ『明日、輝く』主演の井上祐貴、もし魔法が使えるとしたら?「自分の欲を叶えるような魔法を使いたいと思うのが普通だけど…」意外な使い道って?作品の見どころもネホハホ♡

  • 2025.3.20

話題作への出演が続く!井上祐貴さんがarwebに登場

井上祐貴

井上祐貴(いのうえ・ゆうき)

1996年6月6日生まれ、広島県出身。2017年、第42回ホリプロタレントスカウトキャラバン 審査員特別賞受賞をきっかけに芸能界入り。翌年ミュージカル『ピーターパン』で俳優デビューし、2019年『ウルトラマンタイガ』で初主演。その後も次々と話題作に出演。

脚本で感じた不運な主人公の‟悔しい感情“

―本作では、夢破れたランナーの青年・新野を演じるとのこと。井上さんの子どもの頃の夢は何でしたか?

僕は歴代ヒーロー作品の主演俳優がすらすら言えるほど大のヒーロー好き。もちろん、ウルトラマンも大好きだったので、『ウルトラマンタイガ』で主人公を演じることが決まった時は信じられないくらい嬉しくて。ずっと憧れていたヒーローになれるなんて夢にも思ってなかったです。人生、何が起きるか分からないものですね。

―井上さんを見てヒーローを目指す子どもたちも、きっといますよね。ちなみに、本作では華やかさよりも不運が印象的な主人公ですが…お気持ちは?

僕の学生時代は平凡でした。新野のようにこんなにも打ち込んだものはなかったので、新野の気持ちが100%理解できるかと聞かれたらイエスとは言えないけれど、初めて脚本を読んだ時に感じた‟主人公の悔しさ“は心に鮮明に残ったので、その感覚を忘れずに演じようと思いましたね。

―本作は「創作テレビドラマ大賞」を受賞した脚本ですよね。初めて脚本を読んだ時から、その強烈な印象があったんですね。

すごく身近な話だからこそ、印象深いですよね。若者の中で流行していて問題視されているオーバードーズにも触れられていますし。ドラマの中でも、帰る家がない女の子たちは、劣悪な家庭環境で生まれ育ったゆえに人を信じられなくなったり、ひねくれてしまっている。あらゆる登場人物たちの繊細な心情が描かれていて、話にすっと入ることができました。だから内面の役作りは特に意識していなくて、外見の役作りに注力できました。

ライバル役・佐藤寛太を意識!?マラソン選手のカラダづくり

井上祐貴

―見た目の役作りとしては、具体的にどんなことをしたのでしょう?

駅伝シーンがあるのですが、駅伝選手のユニフォームと言えばタンクトップに短パン。ほとんど肌が出ているので、体形のごまかしが利きません…だから絞りに絞りました。ライバルの堂前役・佐藤寛太君もけっこう絞っていたので、これはヤバいぞ、と(苦笑)。

―ということは、ふたりで話し合って一緒にカラダづくりをした?

いえ、長距離のフォームなどを指導して頂いていたクランクイン前には、既にお互いカラダを絞り始めていました。その時に、寛太君にどんなことをしているのか温度感を聞いたら、かなりガチだったので…(笑)、僕も頑張らなきゃなと。ランナーのライバル同士で描かれているのに、横に並んだ時に体形に差があったらいけませんからね。

―では、趣味の筋トレは一時中断?

はい、筋トレをすると太くなるので、マラソンシーンが終わるまではおやすみ。そのかわり、有酸素運動を増やしました。あとは、サウナと食事制限で調整して、最終的にはマイナス2,5kg。見た目重視でコントロールしていたので数字にはこだわっていなかったのですが、結構やってもこれだけしか落ちないんだ…と思いました。もちろん、見た目的にはしっかりマラソン体型になったと思います。

―佐藤寛太さんにはどんな印象がありますか?

佐藤さんは「自由人」。ふらっとひとりで山登りに行ったり、常にいろんなところへ行っていて、まさに自由を体現しているような人なんですよね。リスペクトする存在です。

若いうちは「今しかできない経験をすること」が大事!

―万引き少女・心海を演じる具志川莉央さんは、テレビドラマ初出演だったそうですね。

そうなんです、本当に初めてなのかなって思えるほど、どっしりしていてカッコイイ女優さんでした。僕が「NGだしていいんだよ?じゃないと僕が間違いづらくなるから(笑)」と冗談言ってもNG出さない安定感がありましたね。でも、きっとすごく準備してきたんだろうな。プロでしたね。

―あたたかい現場ですね。俳優の先輩として、何かアドバイスするようなことはありましたか?

具体的な演技指導とかアドバイスというよりも、背中を見せることでついていきたいと思ってもらえるような人間でありたいとは思っていました。だから僕から何かを言うことはないかったですし、特に何かをしたとかでもないです。監督と出演者とで打ち合わせをして、スタッフみんなでひとつの作品を作り上げた団結力のある現場でした。

―若者へメッセージが込められた作品ですよね。井上さんからもぜひ若者にエールをお願いします。

学園祭などに出演させていただく時にもお伝えしているのですが、学生時代にしかできないことを楽しんでほしいですね。僕は大学時代に4年間ラーメン屋さんでアルバイトをしていて、当時はすごく楽しかったのですが…もっとイロイロできたんじゃないかなって思うんです。時間があるうちに、国内や海外、いろんな場所に行って、たくさんの人に出会ったり、いろんなものを食べたりする様々な経験は、きっと人生の糧になるはず。少しでも「旅に行きたい」と思っている人がいれば、すぐにでも行ってほしいですね。

井上祐貴

―井上さんが行きたい場所はありますか?

スペイン・バルセロナのサッカー専用スタジアム「カンプ・ノウ」です。僕が幼稚園の頃から愛読している『キャプテン翼』で登場する憧れの場所なんです。僕は大学卒業時には既に仕事をしていたので、卒業旅行には行けなかったのですが、仲のいい友達がここに行っていた時は「僕が行きたいこと知ってるはずじゃん?マジかよ…」って愕然としましたね(苦笑)。

―それは、より行きたい気持ちが増しますね。では、本作の見どころを教えてください。

悩みを抱えて生きている人はたくさんいると思うのですが、それを誰かのせい、何かのせいにして、逃げている人も多いと思います。僕もそのひとりなのかもしれない。でも、この作品には、「自分が変われば未来が明るくなるんじゃないか」というメッセージが込められています。ものすごく背中を押してくれるわけではないけれど、視野を広げ、角度を変えて、そのちょっとした変化が大きなものに繋がっていくような作品になっていると思います。

映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』が絶賛公開中!

井上祐貴

―たくさんの出演作品がありますが、ドラマ『地獄の果てまで連れていく』が、まさに佳境を迎えていますね!お気持ちはいかがでしょう?

ようやくこの盛り上がりを観ていただけて、嬉しいですね。ここのまま見逃さずに最終話までご覧いただけたらと思います。あと、映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』も公開中なのでぜひご覧ください!

―この映画は、鈴木おさむさんが原作を手掛けてらっしゃるんですよね。脚本を読んだ時の感想を教えてください。

タイトルを見た時は、ファンタジーな作品なのかと思いましたが、脚本を読んだらイイ意味で予想を裏切られました。「魔法」というワードはあるけれど、思春期男子4人の群像劇として、それぞれのキャラクターの葛藤を丁寧かつ繊細に描かれているんです。笑いあり涙ありの、素敵な人間ドラマで、演じていて楽しかったです!

―印象に残っているシーンはどこでしょう?

脚本でも印象が強かった4人で自転車に乗って鬼ごっこをしているシーンですね。観てくれた人にとっても印象深く残ると思います。このシーンの撮影時は、とても天気が良い日で気持ちが良かったな。演技をしている感覚がなくて、子どもの頃に戻ったようでした。共演のみんなも楽しそうでしたよ!

―共演者の八木勇征さん、櫻井海音さん、椿泰我さんは同世代ですね。

井上 そうなんです。カメラがまわっていない時も、昔見ていたドラマの話など、同世代ならではの共有できる話題があったので、どんどん距離が縮まりました。一回きりの魔法を何に使うか話し合う‟魔法会議“のシーンでは、4人で輪になった真ん中に置かれた駄菓子に夢中になって(笑)、「これ、昔はアタリがあったよね!?」と盛り上がっていました。

井上さんが“人生で一回だけ魔法が使える”なら?

井上祐貴

―もしも1回だけ魔法を使えるとしたら、何に使いますか?

誰しもが自分の欲を叶えるような魔法を使いたいと思うことがフツーだと思うんです。でも、たとえば魔法をつかって夢だった職業に就いても、それは実力じゃない。気持ち悪さが残っちゃうんじゃないかな。だから、僕はパッと使えて終われるぐらいの魔法にします。たとえば、ドラえもんのアイテムのような、空を飛んでみたり、どこでもドアで行ったことのないところに出かけたりね。

―ドラえもんのアイテムだったら、「暗記パン」がいいんじゃないですか?いくらでも台詞が覚えられますよ。

それは「一回台詞を読んだら覚えられますように」と同じなので(笑)、自分の力をごまかすことになるんじゃないかな!?僕的にはNGです!

―難しいですね(笑)。「もし自分が主人公だったら」を妄想して自問自答しながら観てしまう映画なので、一緒に観た相手と、どんな魔法を使うか話すのも楽しそうですね。

作中では、使ったあとは魔法書にどんな魔法を使ったか書かないといけないので…後世に残って見られちゃうんですよね。過去の人たちはどんな魔法を使ったか、そして僕たちはどんな魔法をつかったか、劇場でぜひご覧くださいね。

シェイクスピアの舞台『マクベス』は「とんでもない作品です」

―5月から舞台『マクベス』も上演されますね。ダンカンの息子・マルカム役を演じられるとか。

はい。舞台出演の話が決まったのは昨年ですが、シェイクスピア作品は、以前からイチ観客として何回も観ていて。「自分もいつかこの舞台に立つ日がくるのかも…」と心のどこかで思っていたかもしれないです。

―初見ではない作品というのは、演じやすさを感じたりしますか?

いえ、何度も観ているからこそ、とんでもない舞台だという印象があるんです。鮮明に覚えているため内容や知識はあるけど、実際に演じないと分からないことだらけなので…いざ自分が出演するとなると…不安な気持ちがないとは言い切れないです。万全な準備をして臨みたいと思っています。

井上祐貴

―舞台と映像作品では、準備や心意気が変わることはありますか?

映像作品は、撮影が終わったら二度と同じシーンを撮影することがないのでどんどん切り替えることができるけど、舞台は何度も同じ演技をするのでマンネリ化をしないために常に探求心をもってブラッシュアップをしていくことが必要ですね。

―では、本作でアレンジしてみたいと思います?

そんな余裕もないと思います(笑)。

―埼玉公演の後、宮城、愛知、広島、福岡、大阪公演が開催されますが、公演後の自分へのご褒美は考えていますか?

まだ終わった後のことまで考えることはできませんが、今まではひとつの仕事が終わる度によく体調を崩していました。一気に力が抜けて免疫が落ちたんでしょうね。最近は減りましたが力の抜き方が下手なので、ほどよくカラダを休めようと思います。ぜひ舞台も楽しみにしていてください!

Photo:Setsu Takahiro(biswa.)
Text:Okamoto Hana
Compisition:Kamakura Hiyoko

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