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おにぎりの塩加減に正解はあるの?
いつも手のひらに塩をつけておにぎりをにぎっているのですが、手に取る塩の量がまちまちなせいか、味に差が出てしまうのが悩み……。おまけに、最初に手のひらに触れた塩の量が一番多くなるから、ひとつのおにぎりでも味が濃い部分と薄い部分が出てきてしまう、なんて事態にも!
絶品!「梅おかかのおにぎり」の作り方
「確実においしくなる塩加減」を解説!
目指す塩分濃度は、少し濃いめの「5〜6%」。手に塩を直接取るのではなく、先に塩を水に溶かして「塩手水」を作る。この塩手水を手のひらにつけてにぎれば、均等な塩加減に。水1/2カップに塩小さじ1を溶かせばOK。
「確実においしくなるにぎり方」を解説!
1 最初にご飯を均等に分けて大きさのバラつきを防止。ラップを敷いたお椀にご飯を100gずつ盛る(標準的なお椀の2/3量が約100g)。中央を指でくぼませ、具をつめる。
2 粗熱が取れたら、具をおおうようにご飯を中心に寄せて、ラップごと持ち上げる。軽くにぎり丸い形にまとめる。
3 ラップを外し、両方の手のひらに塩手水をつける。手を「く」の字形にして、おにぎりをやさしく包み込み、三角形ににぎっていく。
4 「く」の字形の手で約5回にぎる。一度、ラップで包んで軽くまとめているため、力を入れてにぎる必要はなし。
完成!
■材料(5~6個分)
米:2合(360ml)
梅干し:3個
削り節:1パック(5g)
焼きのり:全形2枚(1枚を3等分して使用)
漬けもの(好みのもの):適量
しょうゆ:少々
<塩手水>
塩:小さじ1
水:1/2カップ
■作り方
1 米は炊く30分以上前に洗い、ザルにあげる。炊飯器の内釜に米を入れ、2合の目盛よりやや少なめに水を加えて硬めに炊く。炊き上がったら、底から上下を大きく返すようにさっくりと混ぜる。
2 梅干しは種を除いて粗くたたき、削り節、しょうゆを加える。削り節に水分がなじむまでよく混ぜ、5~6等分にする。
3 ラップを約20cmの長さに切ってお椀に敷く。お椀の半分くらいまでごはんを入れて平らにざっとならす。ごはんの中央に2を1個分のせ、さらにお椀の2/3くらいまでごはんを足し、表面を平らにする。あるいは、ごはん100gを量ってお椀に入れ、中央をくぼませて2を1個分つめてもOK。手で直接触れるようになるまで約5分おく。完全に冷めると、うまくにぎれなくなるので注意する。
4 ごはんを冷ましている間に塩手水を準備する。ボウルに水1/2カップ、塩を入れて塩が溶けるまで混ぜる。
5 3のラップの端を集めてねじり、手でごはんを包み込むようにして軽くまとめる。
6 5のラップを外して両方の手のひらに塩水をつける。片方の手のひらにご飯をのせ、軽くつぶして平らにし、もう片方の手を「く」の字に曲げてご飯を包むようにして三角形の角を作る。ご飯を手前に転がしながら3つの角ができるまで5回ほどにぎる。
7 形が整ったらのりを巻く。残りも同様に作る。
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PROFILE
小田真規子
料理研究家。フードディレクター。栄養士。「同じレシピでも、作る人によって仕上がりがまったく違うものになる」という気付きから、誰もが作りやすく、おいしく健康的な料理提案を信条としている。1998年に「(株)スタジオナッツ」を設立。テレビ、ラジオ、各媒体のwebサイトでオリジナルレシピを発表するほか、中学校技術・家庭教科書の料理監修や企業へのレシピ提案など、その活躍は多岐にわたり、著書は120冊を超える。近著に『午前7時の朝ごはん研究所』(ポプラ社)。
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写真/VOCE編集部 イラスト/大窪史乃