【写真】ガラス玉を手に持ち、眉をひそめる天知茂さん“明智小五郎”
天知茂さん主演で描かれる江戸川乱歩原作のサスペンスドラマ「江戸川乱歩の美女シリーズ」(毎週日曜昼3:30-5:00、BS松竹東急[全番組無料放送・260ch])。3月16日(日)には三ツ矢歌子さん出演のシリーズ第1作目「氷柱の美女」が、高画質で世界観により没入できる“HDリマスター版”で放送される。そこで今回は、本作のあらすじや見どころを紹介していく。
美女たちの官能シーンや痛快アクションが満載の「江戸川乱歩の美女シリーズ」
天知さんらが演じる明智小五郎が、抜群の推理力と華麗な変装で複雑怪奇な難事件を解決していく本シリーズ。
美青年が餌食になる“人間標本製造機”や人間を襲う“時計台の歯車”など、創意工夫を凝らした奇抜なセットがたびたび登場し、その精巧なつくりに感心させられる。また、ド派手なカーアクションや、ヘリコプターを使った手に汗握る脱出劇など、サスペンスドラマとは思えないような迫力満点のアクションシーンも見どころだ。
そして“大人向けの作品”として、毎話登場する美女たちの妖艶なシーンにも注目。由美かおる、片平なぎさ、萬田久子ら名だたる女優ふんする“美女役”の入浴シーンや、明智を雰囲気たっぷりに誘惑するシーンなど、思わず目が釘付けになる描写が散りばめられている。
1977年に放送された「氷柱の美女」で美女役・柳倭文子を演じるのは、“昼メロの女王”とも呼ばれていた女優の三ツ矢歌子さん。1955年に新東宝オーディションに合格し、映画「君ひとすじに」でデビューを飾ると、その後はドラマ「愛の劇場」シリーズなどにも出演。持ち前の演技力で抜群の存在感を示す実力派として知られている。
美しい未亡人をめぐって2人の男が決闘する「氷柱の美女」あらすじ
物語の舞台は箱根湖畔にある静かな宿の一室。未亡人である柳倭文子(三ツ矢さん)をめぐって、2人の求婚者、三谷(松橋登)と岡田(菅貫太郎さん)は毒入りのワイングラスをあおり合うという“決闘”を繰り広げる。
2人の奇妙な決闘は岡田の敗北に終わり、勝利を手にした三谷は倭文子と結ばれることに。しかし、その後岡田と思われる人物が死体で発見されるのだった…。
そんな中、倭文子の息子が何者かに誘拐され、その犯人が1000万円を要求してくる。倭文子が身代金を持って指定された場所へ向かうと、顔の焼きただれた男が現れ、「お前が死に追いやった男の苦しみに比べれば…」と倭文子に襲い掛かってきて――。
美女役・三ツ矢さんの迫真の演技に注目
江戸川乱歩の『吸血鬼』が原作となる本作。劇中で取り入れられた血だらけの犯行シーンなどは、原作で描かれた猟奇的な犯行を再現しており、サスペンスドラマファンのみならず原作ファンからも支持を集めている。
また本作では、未亡人という役どころを妖艶かつ時に鋭い視線をもって堂々と演じた三ツ矢さんの演技も見どころの一つ。息子を誘拐された際に激しい叫び声を上げながら動揺する姿も非常に印象的で、言い寄る男すべてを死に追いやる“魔性の美女”でありながら、“母親”としての顔も見事に表現している。
そんな三ツ矢さん演じる倭文子を氷柱の中に閉じこめようと企む“顔の焼けただれた謎の男”の正体や、明智との対決の行方にも注目したい。