HBC テレビで、毎週月~金曜ごご4:50~7:00に放送中の情報ワイド番組「今日ドキッ!」。
北海道のさまざまな話題をご紹介している「今日ドキッ!」から、選りすぐりの情報をお届けします。
「ザ・ロングセラー愛されるにはワケがある」 !
新しいお店が次から次へとオープンする一方、長く続いているお店があります。
北海道で50年以上続くお店にスポットをあて、愛されている理由を探るコーナー「ザ・ロングセラー愛されるにはワケがある」 のコーナー。
今回は、歌手の中島みゆきさんも通ったという喫茶店に注目しました。
中島みゆきさんが通った喫茶店の知られざる歴史
札幌市東区にあるこちらの喫茶店は、去年10月に創業50年を迎えた「コーヒーハウスミルク」。
今回紹介するロングセラーは…
お客さん:「チーズまじうまい」「SNS見て、チーズトーストがすごい美味しそうだったので来た」
お店の名物メニュー「ジャンボチーズトースト」50年前の創業当時からあるメニューです。
お客さん:「おいしすぎてもう一個頼みました。」「めっちゃチーズ伸びた。一生伸び続ける」
店主 前田さん:「最初もっと小さかった。でも、北大生の体格いいやつが小さいって文句言って、厚さを厚くしてパンもいろいろ変えてみて、2年くらい前にやっとに完成して、それまでは試行錯誤で」
こう話すのは50年間、店を守り続けてきた、店主の前田重和さん。
妻の彰子さんと共に店を切り盛りしています。
ミルクの店内は大きなスピーカーにアーティストのポスター、レコードやCDなど音楽に関わるものがたくさん!
店主 前田さん:「札幌に常設のライブハウスがなかった。音楽を楽しんだり研究したりするライブハウスとしてやりたいなと思ってライブのできる店で喫茶店を始めたんですよね」
重和さん自身も元々音楽をやっていて「音楽仲間と集まる憩いの場でありながらライブもできる場所を作りたい!」とミルクのオープンを決めました。
しかし、そう簡単にはいかなかったようで…
店主 前田さん:「金融公庫から最初の営業前でも借りれるんだよね。お金で300万ぐらい借りたのかな。木材とかステレオで、ほとんど使っちまって材料とスピーカーシステムはある。あとはないってなって…。自分たちで内装やろうとなった」
ミルクのオープンを心待ちにしていたアーティスト…
そんなミルクのオープンを心待ちにしていたアーティストも!
それは、当時はまだ、藤女子大学に通う学生だった、シンガーソングライターの中島みゆきさんでした。
店主 前田さん:「2月に工事を始めて、3月に中島さん卒業で。『2週間ぐらいでできるよ』って言っていたら、10月くらいまでかかって。中島さん2回ぐらい来たんだけど、卒業して帯広帰っちゃった。その後、店できてから何回か来てくれて」
中島みゆきさんはデビュー前、重和さんが仲間と開催していたライブに度々出演し、音楽仲間として親交があったそう!
そして、中島みゆきさんの曲の中にはミルクを舞台にした歌があると言われているんです!
♪ミルク32「ねえ ミルク またふられたわ」「ちょっと、飛ばさないでよ この服高いんだから」…
店主 前田さん:「3枚目ぐらいのアルバムのときに突然、“ミルク32”っていうのを書いていて。本人から聞いてないし、どうやって作ったのかも知らない。お客さんがこんな歌入ってるよって。32で年だとしたら、僕あの頃30だから、ちょっと年違うぞって。人の年間違えたか?って…」
本人から歌について直接聞いたことはなく、ミルクを舞台にしているという確証は、ずっと持てずにいました。
しかし、今から17年ほど前のラジオで中島みゆきさんが曲についてこんなことを…!
店主 前田さん:「僕がちょうど60になったとき、中嶋みゆきさんが『もう還暦だ!』って言って、『今度は“ミルク60”歌わなきゃね』と言っていた」
この一言が決定的となり、今でも中島みゆきさんのファンにとってミルクは聖地となっています。
そんな中島みゆきさんがミルクに来ていたときに飲んでいたのが…「ホットココア」
ミルクのココアはよくかき混ぜることがポイント!
最低でも200回はかき混ぜることで、まろやかな口当たりを実現します。
そして仕上げにはたっぷりのホイップクリーム!
優しい甘さで、クリーミーな味わいです。
お客さん:「上のクリームがとても濃厚で体温まる感じで美味しかった。」「美味しい。ホイップクリーム乗っててなめらかって感じ。」「安心する味。安心感ある」
そしてこのココアと一緒に多くの人が注文するのが…「ジャンボチーズトースト」
実は、お店のフードメニューは1品のみです。一体、なぜ?
店主 前田さん:「厨房が狭くてナポリタンとか作れるスペースがない。油を飛ばすとコーヒーとかに影響があるので油飛ばしたくないとなると、もうトーストしかない」
だからこそ、一つ一つ丁寧に作り上げています。
店主 前田さん:「厚さ指定して切ってもらってます。2.5センチで2枚っていうのがね、今の形で収まった形。味変わりますからね。」
一番のこだわりは…
そして、一番のこだわりはやはり…
店主 前田さん:「一番はチーズのミックスをきちんと美味しいチーズミックスにすることで、モッツァレラを使ってます。あとは秘密。秘密あった方がいいでしょ」
お客さん:「トーストもう一つもらってもいいですか?」番組スタッフ:「おかわりされたんですか?」お客さん:「はい、美味しすぎて」
夕方の時間帯には店内に若者がたくさん!
なぜなら、インスタグラムなどのSNSでも「ジャンボチーズトースト」が紹介されていて、そのボリュームと美味しさが幅広い世代に広がっているんです!
そして、お客さんの目的はほかにも…!
お客さん:「ふさふさでかわいい」
このお店の店長ねこ「チビ」、そして「ココア」と「お嬢」の3匹がミルクで暮らしています。
番組スタッフ「2人のきょうの一番の目的は?」お客さん:「ねこ。かわいい。ぬいぐるみ触ってるみたい」
店主 前田さん:「基本的にねこはずっといるから、ねこのいるところで営業させてもらってるっていう考え」
どこか懐かしく、温かな雰囲気が漂うミルク。
そんな「コーヒーハウスミルク」が長年愛され続ける理由とは?
店主 前田さん:「愛され続けるワケは?愛されてないって。そんな愛されてる感は感じたことない。うちに貧乏神が住みついていて…貧乏神というのは、大繫盛すると追い出される。だから貧乏であってほしいんだけど、つぶれると居場所がなくなる。貧乏神のご加護っていうのはほんのちょっとだけ、危ない時にちょっとだけ、たくさんは助けてくれない。金持ちになっちゃうから。そういう神様がうちについてるんだなと思う」
【コーヒーハウスミルク】
住所:北海道札幌市東区北20東1
電話:011-741-2490
営業時間:午後2時~午前0時
定休日:火曜
午後2時からの営業ですが、開店時間は大変込み合います。
午後4時頃だと少し落ち着くとのことでしたので、時間をずらして足を運んでみてはいかがでしょうか。
※掲載の内容は番組放送時(2025年3月4日)の情報に基づきます。