日本の伝統色を知る
日本の伝統色「紅緋」とは……
紅緋は、紅花を主な染料とする黄味がかった赤色を特長とする古代からの色。黄系の染料である支子(くちなし)や鬱金(うこん)などを重ねて染めることで、鮮やかな緋色になります。茜で染めた「あけ」とは異なり、本来の緋色に比べ、より赤味の強い色合いが特徴です。紅緋の鮮やかで高貴な色合いは、日本の伝統文化において格式高い場面でしばしば使用され、現在でもその美しさが称賛されています。
紅緋 = べにひ
江戸時代以降、この紅緋が「緋色」として一般的に使われるようになり、宮中の女官の袴の色としても使われていました。「紅緋」は、べにひと読みます。
DIC 日本の伝統色:R247 G92 B47 #F75C2F/紅緋(べにひ)
「日本の伝統色を知る」とは
美しい日本の伝統色、その漢字の読み方、色の背景なども合わせてご紹介していきます。いにしえから紡いできた日本の感性をともに味わってみましょう。
参考図書:「美しい日本の伝統色」PIEインターナショナル刊、「365日にっぽんのいろ図鑑」暦生活著 玄光社刊