『家族を忘れた父親との23年間』(吉田いらこ/KADOKAWA)第6回【全20回】
1996年夏。高校1年生のエミはサラリーマンの父、専業主婦の母、中学2年生の妹と平穏に暮らしていた。しかしある日、父・ヒロシは脳にできた腫瘍が破裂した影響で、半身まひと失語症に。さらに家族たちの顔もわからなくなってしまう。エミは突然のことに戸惑いながらも、回復を信じて母や妹とともに父を支える日々を送っていたが、一緒に暮らすにつれて厳しい現実を突きつけられていく。そして人生のステージが進むにつれ、エミは父とどう向き合うべきなのかがわからなくなっていき――。脳に障害を負った父とその家族の壮絶な23年間を赤裸々に綴った『家族を忘れた父親との23年間』をお届けします。