テレビアニメ「LAZARUS ラザロ」(毎週日曜夜11:45ー0:15、テレ東系/ディズニープラス・Leminoほかで配信)が4月6日(日)よりスタートする。放送に先がけて、3月7日に東京・新宿バルト9にて先行上映会が開催。同イベントに、本作でメインキャラクターを演じる宮野真守、古川慎、内田雄馬が登壇し、作品の魅力やアフレコ収録時のエピソードなどについてトークを展開した。
人類の存亡を懸けて「ラザロ」が巨大な陰謀に立ち向かう
本作は、アニメ「カウボーイビバップ」(1998年、テレ東系ほか)などを手掛けた渡辺信一郎監督の最新作となるオリジナルアニメ。服用者を3年後に発症させ死に至らしめる薬「ハプナ」を生み出した脳神経学博士・スキナー(CV.山寺宏一)の陰謀に対抗すべく、世界中から集められた5人のエージェントチーム「ラザロ」の奮闘を描く。
スタッフには、キャラクターデザインに「BANANA FISH」の林明美、アクション監修に「ジョン・ウィック」シリーズのチャド・スタエルスキら、国内外からクリエイターが集結。さらには、Kamasi Washington、Bonobo、Floating Pointsという海外のビッグアーティストたちが音楽を手掛け、作品世界をよりスタイリッシュに彩っていく。
本作で宮野は、「ラザロ」の一員で驚異的な身体能力と素早い判断力で街を駆け回るパルクールの達人・アクセルを、古川はチームの頭脳として作戦立案に関わる知性派・ダグを、内田はドローンの操縦が特技の少年・リーランドを演じる。
宮野真守「最高峰のエンターテインメント」…キャスト陣が作品の魅力を紹介
第1話の先行上映が終了すると、観客からの拍手に包まれながらキャスト陣が登場。上映された第1話の感想を聞かれた宮野は、「日本人が作る最高峰のエンターテインメントだと思いました。世界に誇れるような作品が作られたと興奮しました。演出面や音楽も素晴らしく、この作品が皆さんに届くと思うとワクワクします」とコメント。
古川は、「1話は物語の世界観を説明するイントロダクションの要素が強いのですが、それにしてもアクションが凄いですし、謎をはらみ過ぎて…。これが劇場版ではなく、テレビアニメのオンエアとは。とてつもないことをするな! と感じました」と興奮気味に語る。
内田は「アクションが満載なのですが、現実的な要素も大切にしています。問題の提起自体も、自分たちに刺さるものがある。パルクールの動きも現実みのある要素を取り入れています。渡辺監督がリアルに感じたことを、作品の中に入れている面白さがあります」と紹介。キャスト陣それぞれの視点から作品の魅力をアピールした。
また、本作はロードムービーのように各地でさまざまな事件を解決していく物語となっており、1話ごとに違ったテイストで楽しめるところも特色。キャスト陣は「クセの強いキャラクターが続々登場するので、そこも楽しみにしてほしい」と見どころを明かした。
古川慎、手汗で台本がビチョビチョに…アフレコの感想を披露
映像面での見どころもさることながら、まるで海外ドラマのような雰囲気があるのも本作ならではの要素。アフレコについて質問が飛ぶと、宮野は、「お芝居の方向性も生っぽさを重視しているのですが、実際の映像を見て、自分でも聞いたことがないような声に、“こんなお芝居ができるんだ!”と感じました」と、完成した映像を見た際の驚きを告白。
続けて、「アニメではなかなかしないようなお芝居の演じ方だった。」と語ると、他のキャスト陣も一斉にうなずく。「もっと声を抑えてもいいという監督からのディレクションを受けて、生っぽく演じたら、それがすごくリアリティーがあり、質感のある映像となっていた」とアフレコ面での特徴を明かした。
古川が本作に参加したキャストの中で「林原めぐみさんの演技に触発されました」と振り返ると、宮野が「すごく緊張していたよね? 1話の台本が手汗でビチョビチョだったと聞きました」と暴露し、会場は笑いに包まれる。
そんな林原の印象について、宮野は「現場でも、『LAZARUS ラザロ』や、役の世界観の中のように接してくださるのが林原さんの素敵なところです。今回の役(ラザロの指揮官・ハーシュ役)は、最初は謎めいた存在ですが、いろいろな展開があり、役同様に、林原さんの現場でのコミュニケーションも変わってきたように感じている」と、緊張感に包まれながらも刺激的だった現場の雰囲気を伝えた。
姉・内田真礼とそろって緊張…思わずせりふを噛んでしまう内田雄馬
そんなキャスト陣に、本作の収録時の印象的なエピソードについて質問。内田は「緊張感といえば…」と前置きしつつ、「姉(クリスティン役・内田真礼)と掛け合いをするシーンがあったのですが、家族がいるとやはり緊張するなと感じていたら、姉も同じようにすごく緊張していました。ディレクションで、『きょうだいそろって緊張しているよ!』なんて言われて“しっかりしてよ、姉ちゃん”と思っていたら、自分もついせりふを噛んでしまいました(笑)」と打ち明ける。
すると、そのやり取りを現場で見ていた古川は、「身内だからこそできる空気感があるなと思い、見ていてとてもほほ笑ましかった」と振り返り、宮野も「そんな現場を見ていて、思わずにやにやしちゃいました。」と告白、和やかなアフレコ時のエピソードに、会場からも笑いがこぼれた。
作中では、人類の多くが服用していた奇跡の薬「ハプナ」が、実は“破滅へ導く薬”だったというスリリングなストーリーが展開されていく。それにちなんで、キャスト陣に「普段摂取しているが、実はダメなものだったら困るものは?」という質問が。
宮野は「プロテインですね。筋トレ後に摂取したら良いものだと思っていますが、実は筋肉が萎むなんてなったら、愕然としてしまいます。筋トレは壮絶なので!」とコメント。古川は「あえて言うなら、日本人の心である白米ですね、ご飯はやはり死ぬまで食べていたいです」と断言。内田も「肉ですね。肉で生きてるので」と食べ物を挙げるが、パスタや米やナッツ類も大好きだと知る周囲から突っ込まれていた。
宮野真守「驚きの連続になると思います」
和気あいあいとした3人のキャスト陣のトークは盛り上がり、あっという間に終演の時間に。最後に登壇者を代表して、宮野からファンにメッセージを。
宮野は、「冒頭にお伝えした通り、世界に誇れる作品ができたなと思います。皆さまの力もお借りして、『LAZARUS ラザロ』すごいよ、とたくさんの方に広めていただきたいです。1話を見ていただくと分かりますが、物語にとにかく引き込まれる、ストーリーの濃厚さがあります。
果たして人類はどんな行動を取るのか…。他人事に考えて、のんびりしてる人もいれば、パニックになる人もいます。実際に僕らも、パンデミックがあった時に、特効薬が無いと本当に困りましたし、パニックにもなりました。
そんな現実的な問題が、どんな風に描かれて、チームでどのように世界の危機に立ち向かっていくのかが注目ポイントです。こんな展開になるんだという驚きの連続になると思います。ぜひその目で最後まで確かめてほしいです」と、社会的なイシューを盛り込んだ本作の魅力を今一度アピールした。
「LAZARUS ラザロ」イントロダクション
西暦2052年。世界はかつてない平和な時代を迎え、脳神経学博士・スキナーの開発した鎮痛剤「ハプナ」が大きく貢献していた。副作用がない「奇跡の薬」として世界中に広まり、人類を苦痛から解放したハプナ。しかし、その開発者であるスキナーは突如姿を消し、その行方は誰も知らなかった。
3年後、彼は世界を破滅に導く悪魔として再び現れる。ハプナは服用者を3年後に発症させ死に至らしめる薬で、仕掛けられた罠だった。「あと30日。それまでに私の居場所を見つけだせば、人類は生き延びられる。」スキナーが持つたったひとつのワクチンを使用するしか、助かる道はない。そして、これが欲しければ私を見つけ出せと言う。
スキナーの陰謀に対抗すべく、世界中から集められた5人のエージェントチーム「ラザロ」。 彼らは、スキナーの真の目的を暴き、人類を救うために動き出す。