1. トップ
  2. エンタメ
  3. 元月組トップ娘役・愛希れいかさん「得意料理はおでん。同期会に持っていくことも」【食のトビラ】

元月組トップ娘役・愛希れいかさん「得意料理はおでん。同期会に持っていくことも」【食のトビラ】

  • 2025.3.15

華やかで気品ある夢のようなキラキラのステージ、宝塚歌劇。約3時間のステージを彩るタカラジェンヌたちは清く正しく美しく、そして心身ともにパワフル! その生き生きとした魅力の源である「食」と「美」のこだわりを、宝塚歌劇OGのかたがたに現役時代を振り返りながら教えていただく連載です。

 

 
 

待ちに待った『イリュージョニスト』が開幕。俳優として邁進する愛希さんの「食」へのこだわり

 
今回ご登場いただくのは、3月11日から日生劇場で幕を開けるミュージカル『イリュージョニスト』に出演する愛希れいかさん。タカラジェンヌ時代は月組トップ娘役として人気を博し、2018年に退団後は多くの舞台や映像作品で活躍を続けています。

『イリュージョニスト』は2021年に世界初演ミュージカルとして上演予定だったものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、わずか5公演のコンサートバージョンで上演。メインキャストは当時のまま、4年のときを経てフルバージョンをリベンジ上演します。

「前回のときは本当にギリギリまで話し合って最終的にコンサートバージョンという形で上演したのですが、お客さまも私たちもとても悔しい思いでいっぱいでした。

『いつかはフルバージョンで……!』と、演出のトムも海外のクリエイティブチームのみなさんも日本の制作のみなさんも、そしてキャストの私たちもずっと願っていたことなので、こうして4年ぶりに上演できることをとてもうれしく思っています」

取材当時(2月初旬)はお稽古のまっただ中。まだ全貌が見えていないなか、試行錯誤を繰り返し進めているそうですが、

「すごくパワフルな稽古場です。総合芸術なのでみんながお互いにベストな表現を探りつつ、ひとつの目標に向かって突き進んでいる。自分自身もとても充実していると感じています」

忙しい日々を送っているなかで、愛希さんは「食」についてどう考えているのか。お話をうかがいます。

 

 
 

大根はどんな料理にもなれるオールラウンドプレーヤー。愛希さんの食卓でも大活躍!

 
――愛希さんにとって「食」はどのような位置づけですか?

以前は、(体が)細いことがいいことと思っていたため、とにかくダイエット。そして食べることは、動くための最低限のエネルギーチャージという位置づけで、いちばん後回しにしていました。

ところが30代になったころに、食べるものの質や食べることの大事さを痛感しました。きっかけとなったのは、宝塚歌劇を卒業した後にそれまで蓄積されていた疲労から体調をくずしてしまったこと。「どんな体型が美しく見えるのか、細いということだけでは表現力が乏しくなるのでは」ということを考えるようになり、そのために食についてあらためて考えてみようと。

今は、料理がひとつのリフレッシュになっています。ですので基本的には自炊。食べるものによって肌も体調も変わるということを実感しているので、私にとって食べることは睡眠と同じレベルで大事にするものになっています。

 

 
――今回の撮影では、好きな野菜No.1の大根をお持ちいただきました。

一本買うと、いろいろな料理に変身できるのが魅力のひとつです。煮てもいいし、お鍋にしてもいいし、サラダにしてもいいし、ステーキにしてもいい。大根の食感や味も好きです。生でシャキシャキさっぱり、火を通したらほっくりとほのかに甘くて。消化もいいですよね。役作りで体を絞らないといけないときにも助けられています。

――いちばん好きな大根料理は何でしょう?

この時期だとお鍋が多いです。白菜と豚バラのミルフィーユ鍋ってあるじゃないですか。その白菜を大根に替えて食べるのが好きです。おだしで煮てポン酢で食べるという、簡単でおいしくて大好きなんです。
 

Chapi’s Photo

見た目も美しい大根豚バラ鍋。シンプルな味つけでいただくのがお好きなのだそう。

 
――まだまだ寒い日もあるので、これは体も温まりそうですね。今までで、すっごくおいしかった大根の記憶はありますか?

祖父がおでんをよく作ってくれて、それに入っている大根が大好きでした。毎年冬になるのが楽しみで楽しみで(笑)。ちょっと濃いめのおしょうゆベースの味つけ。おばあちゃんが作る料理も好きでしたが、おじいちゃんのおでんは格別でした。

得意料理のひとつもおでんです。タカラヅカの同期で今も共演することもある美麗が「食べたい」って言ってくれるので、たくさん作って持っていくこともあります。

――いいですね! おでんって地域によって入れる具材が違ったりするじゃないですか。何か特別な具材を入れていますか?

うーん、みなさんと同じ感じだと思います。大根と練りものと、あとはそのときどきで違うものですね。厚揚げとか。大好きな大根は皮をむいてから面取りをし、水からじっくり煮ていきます。一晩おいて味をしみ込ませることもあります。
――体を使うお仕事をされていると、日々の食事も栄養のバランスを考えてきちんととっているのですか?

よく使う〈のど〉も筋肉なのでたんぱく質はとるように意識しています。やっぱりお肉ですね。赤身のステーキを食べるだけで力がつくし、声もよく出るようになるんですよ、本当に。家でローストビーフを作ったり、1週間の終わりでちょっと疲れを感じたらサッとお肉を焼いていただいたり。パワーの源ですね。

 

 
――ちょっと体調がいつもと違うと感じたときに頼りにしている食べ物は何ですか?

ちゃんと白米を食べるようにしています。体調が悪いときにはおかゆにしたり。お米がおいしい福井県で生まれ育ったので、小さいころから白米を食べることを大切にしてきました。新米は本当においしいんですよ(笑)。あとはしょうがかな。しょうがとはちみつはのどのケアにも欠かせないものです。

――炊きたての新米は別物ですよね。外食されるときはどんなお店に行くことが多いですか?

ご飯が好きなので定食屋さんが多いです。地方公演でおいしい定食屋さんを見つけたときはけっこうテンションが上がりますね。

オムライスも大好きなんです。自分で作ることもありますが、お店で食べるのはやっぱり違うじゃないですか。私はケチャップライスが薄焼き卵でちゃんと巻かれているクラシカルタイプが好きなので、喫茶店に行ったときにそれがあると絶対に頼んじゃいます。

 

 

――レトロ喫茶店で見かけるタイプですね。先ほど福井県のことを話されていましたが、福井県の名物といえば何ですか?

ソースカツ丼! ソースのカツ丼しか食べたことがなかったので、カツ丼に卵がのっているのを知ったときにはびっくりしました(笑)。ソースカツ丼は、薄いとんカツにソースの味がついているんです。「ヨーロッパ軒 総本店」というソースカツ丼発祥の名店があって、そこに行くのが楽しみでした。
 

Chapi’s Favorite

「ソースカツ丼」(カツ3枚)1,180円(税込み)/ヨーロッパ軒 総本店
〒910-0023 福井県福井市順化1-7-4 TEL:0776-21-4681 営業時間:11:00~19:50ラストオーダー 月火曜定休(月曜が祝日の場合は営業)

 
福井のお土産は羽二重餅が有名ですが、はや川というお店の「羽二重くるみ」がおすすめです。羽二重餅の中にくるみが入っていて、それがシュー生地でサンドされているお菓子。バター風味の生地と和の羽二重餅の融合がなんとも言えずおいしいので、ぜひ一度食べてみてください。
 

Chapi’s Favorite

「羽二重くるみ」6個入り 840円(税込み)※店舗では1個から販売。/はや川 勝山本店
〒911-0803 福井県勝山市旭町1-400-2 TEL:0779-88-4744 営業時間:9:00~18:30 火曜定休 https://habutaekurumi.com/
 

 
愛希さん×大根というこれまでにない写真に目を奪われつつ、何にでも変われる大根のポテンシャルの高さに大根の評価が爆上がりしました。

愛希れいか
まなき・れいか/元宝塚歌劇団月組トップ娘役。

2009年に95期生として入団。18年『エリザベート』にて退団。その後は舞台を中心に活躍しつつ、ドラマにも数多く出演。近年の主な出演作に、舞台では『トッツィー』『マリー・キュリー』『エリザベート』『泥人魚』『フラッシュダンス』『ファントム』、ドラマでは大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』『3000万』(ともにNHK)、『未恋~かくれぼっちたち~』(CX系)などがある。10月よりミュージカル『マタ・ハリ』に出演予定。
▶️X: https://x.com/manaki_official/
▶️Instagram: @manakireika_official ミュージカル『イリュージョニスト』
 

19世紀ウィーンの退廃的な香りを漂わせる魅惑的な音楽、舞台上で巻き起こるイリュージョン。息もつけない物語展開、そして驚愕の結末。

【Staff】
脚本:ピーター・ドゥシャン
作詞・作曲:マイケル・ブルース
演出:トム・サザーランド

【Cast】
海宝直人 成河 愛希れいか/栗原英雄/濱田めぐみ
池谷祐子 井上花菜 今村洋一 植木達也 岡本華奈 伽藍琳 柴野瞭 仙名立宗 常川藍里 東間一貴 藤田宏樹 湊陽奈 安福毅 柳本奈都子
スウィング:晴音アキ 松谷嵐
 
【公演詳細】
<東京公演>
日程:2025年3月11日(火)〜29日(土)
会場:日生劇場
 
<大阪公演>
日程:2025年4月8日(火)〜20日(日)
会場:梅田芸術劇場メインホール

公式サイト
http://illusionist-musical.jp/ 

元記事で読む
の記事をもっとみる