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グルマン温故知新:四谷三丁目〈新楽記〉広東式焼き物とワイン、あの名店が再び

  • 2025.3.11
焼物五種盛合せ

新楽記(四谷三丁目)

広東式焼き物とワイン、あの名店が再び

焼き物を主体とした広東料理とナチュラルワインという新しいスタイルで一世を風靡した外苑前〈楽記〉(現在は閉店)が四谷三丁目で復活した。〈楽記〉同様、香港の食や中国茶に関する著書も多い写真家の菊地和男さんがプロデュース。自身が「心置きなく飲みたい派」だからと、ナチュラルワインの値つけが驚くほど安く、たっぷり2〜3杯分のカラフェを1,000円からという太っ腹ぶりだ。

焼物五種盛合せ
上から時計回りに、鴨の焼き物、叉焼(チャーシュー)、金銭鶏、腸詰め、皮付き豚のクリスピー焼き。豚肩ロースと鶏レバー、豚の背脂を重ねて2週間、砂糖漬けにして作る金銭鶏は香港に伝わるソウルフード。腸詰めも、塊肉を叩くところから手作りする。醸しの白ワインや軽めの赤と合う。3,600円(内容は時季替わり)。
干し貝柱と黄ニラのスープ
野菜は中国の品種も豊富に扱う千葉県大網白里市の農家、卸業者〈テラ・マードレ〉から。根も立派なパクチーは、オリーブオイルとワインビネガーをベースに、わずかな魚醤とニンニクでワインを呼ぶ味に。1,700円。
特製パクチーサラダ
香港では、フカヒレと並ぶ高級食材として珍重される魚の浮袋を極細切りのセンマイで代用した、菊地さん考案の名作スープ。センマイの繊細な食感と、丁寧にとった上湯、干し貝柱、黄ニラの旨味のハーモニー。3,800円。

「1980~90年代の古き良き香港の料理」をコンセプトに、内臓や背脂を使った金銭鶏など、現地でも消えゆく味を伝える。極上の金華ハムでとる上湯(シャンタン)の一品、ハムユイ(塩漬け魚の発酵食品)の旨味で仕上げる蒸し物や炒め物など、定番も上質な素材と手間が生きた間違いのない味。中国野菜の一品も、契約農家が栽培する野菜の味が鮮烈だ。素材も仕事も“本格”を貫きながら、雰囲気はカジュアル。3〜4人以上で卓を囲み、ボトルを立てて賑やかに、が正解!

〈新楽記〉のシェフ阿部司さん(右)、清瀬広晃さん
広尾〈JASMINE〉等で研鑽を積んだ清瀬広晃さん、阿部司さん(右)が厨房に。
〈新楽記〉の店内
内装はコンクリート打ち放しのDIY。

Information

新楽記

〈しんらっき〉

住所:東京都新宿区若葉2-7 ビデオフォーカスビル1F
TEL:03-6380-0423
営:18時~22時LO
休:不定休

東京メトロ四谷三丁目駅3番出口から徒歩8分。2025年1月15日オープン。接客は銀座〈福臨門魚翅海鮮酒家〉(現在は閉店)等で活躍した野坂裕彦さんが仕切る。長崎直送の魚を使った蒸し魚は要予約(時価、15,000円~目安)。山梨県のブルワリー〈98BEERs〉のビール(ボトル)4,200円~、厳選茶葉の水出し中国茶1,800円。ワインはボトルが基本で4,300円~。カラフェ白・赤各2種1,000円~。ワインはボトルが基本で4,300円~。カラフェ白・赤各2種1,000円~。アラカルト約13種。前菜1,700円~、麺・飯類1,800円~。15卓32席。

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