ここ近年、マインドフルネスやセルフケアの文脈から話題になっているのが「ジャーナリング(Journaling)」。頭に浮かんだことをそのまま紙に自由に書くことで、ストレスを軽減し心を整えるメソッドだ。心の健康や感情の整理に役立ち、実際に不安軽減や集中力の向上、睡眠の質改善などにつながるとされていることから、“書く瞑想”とも言われる。また、書くことと同時に書いたものを読み直すことで、自分をより深く理解できるという。
そんな「ジャーナリング」を継続する上で欠かせないことの一つが、最適なノートを選ぶことだろう。今回は、おすすめのノートを6つ紹介。あなたにちょうどいいものを選んでみて。
1. 書き心地にこだわって、創造性を刺激するノート
1920年の創業以来、「書く・描く」ことから始まる無限の発想を広げる紙製品を開発し続けているマルマン。そのビジネスノートシリーズが「Mnemosyne(ニーモシネ)」だ。2024年、同シリーズが発売20周年を迎えたことを記念し、アイデアの発散と記録がスムーズにできる「ニーモシネジャーナル」の販売をスタートした。
通常ニーモシネで使用している紙よりも厚手の、90g/㎡のマルマンオリジナル筆記用紙を使用することで、万年筆との相性が優れている。罫線は柔軟な思考が広げられる5mmドット方眼罫を採用。自由度が高いため、イラストなどを書き込みたいときにも邪魔をしない。また、用紙にはページ番号が入っていて、各ページとその内容を目次形式でまとめられるコンテンツページもあり、振り返りや関連づけがしやすいのもうれしいポイントだ。
カラーは4色展開。表紙の色に合わせたしおり紐2本と収納用の紙ポケットが付属する。
Mnemosyne(ニーモシネ)
https://www.e-maruman.co.jp/lp/mnemosyne/
2. 日本の老舗と米文具ブランドがコラボ。ミニマリズムを追求する
「KUNISAWA(クニサワ)」は、1971年の創業以来新橋を拠点に特殊印刷や加工・活版印刷をはじめ、紙とインクでできるあらゆる表現を創造し続ける河内屋が立ち上げた文具ブランドだ。ロゴは、「八咫烏(ヤタガラス)」という日本の神話に登場する3本足の烏をモチーフとし、未来を明るく照らし、世界を牽引していくビジネスパーソンを象徴している。
「THE EXECTIVE NOTEBOOK」は、アメリカの文具メーカー「ink+volt」とのコラボレーションによって製作された。表紙に金箔仕上げを施し、洗練されたミニマリズムを追求しており、米国シカゴ・グッドデザイン賞2022を受賞している。
中面には万年筆の書き心地を配慮した、滑らかでクリーミーな紙を使用。厳選された筆記専用紙と質の高い素材を用い職人がハンドクラフトで丁寧に仕上げたノートは、より自由な創造的を発揮できるように標準のA5のノートよりも少し大きく作られている。カラーはブラックとネイビーブルーの2色展開だ。
KUNISAWA
https://kawachiya.stores.jp/?category_id=5e8c659e9df1633b47850844
3. 2025年の干支「巳年」がテーマの限定デザイン
19世紀後半に生まれた小さな黒いノートブックは、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ、パブロ・ピカソ、アーネスト・ヘミングウェイ、さらにブルース・チャトウィンなどの芸術家や思想家に愛されてきたが、1986年に絶版となった。
そんな伝説的ノートブックを1997年に蘇らせたのが、イタリアの「MOLESKINE(モレスキン)」だ。歴史を経て、さまざまな機能を持つノートブック、ダイアリー、バッグコレクションやデジタルツールなどを総括したライフスタイルブランドとして展開。創造性や想像力、思考力を育み、記憶をとどめるツールとして、今を生きる人々をサポートしている。
現在、2025年の干支「巳年」を祝う限定版が登場中だ。樹葉と絡み合う蛇の姿が描かれた、キャンバスのようなファブリックと大胆なデザインが目を惹く。蛇のマイペースかつ刺激的な姿にインスパイアされ、あなたらしくジャーナリングを始めてみては。
モレスキン
https://www.moleskine.co.jp/ja-jp/
4. ゴールまでの道のりをサポート! 32色の豊富なカラー展開
フランスの文具メーカー ロディアが手がける「ロディアラマ ゴールブック」は、スケジュールやタスク、アイデア、目標などを箇条書きで書き記し、自分の行動や思考を管理する「バレットジャーナル」にぴったりのノートだ。
インデックス、ナンバリングページに加え、自由にカスタマイズできる2種類のパーペチュアルカレンダーを完備。日々のノートとしての機能だけでなく、ゴールにたどり着くプランを手助けする。ほかにもアイデア次第でさまざまな使い方が可能な、万能な一冊である。
表紙には、丈夫でしなやかなイタリア製合皮を使用。中面のクレールフォンテーヌ製のべラム紙は万年筆やあらゆる筆記具との相性も抜群。32色展開で自分好みのカラーが選べるのもうれしいポイントだ。
ロディア(クオバディス・ジャパン)
https://www.shop.quovadis.co.jp/
5. 自分との対話を習慣化、12カ月を徹底サポートする
株式会社はぐくむが創業から17年間、延べ5,000人以上のコーチングや場づくりを通じて培った知見をもとに作り上げた「HAGUKUMU NOTE」。
「1年の振り返り」、「来年への願い」、「毎月の振り返り」など12カ月分のコンテンツで構成されており、それぞれに年間および月間の振り返りを支援する問いやワークが含まれている。そのため、自身の好きな問いと向き合いながら、考えや思いをノートに綴ることで、自分の願いを明確にすることができる。
さらに、ジャーナリングを起点とするオンラインコミュニティも提供(別料金)。ノートの活用を促進し、自己理解や未来をクリアにするきっかけとなるだろう。
HAGUKUMU NOTE
https://hagukumunote.theshop.jp/
6. 英老舗スマイソンで、一生の相棒となるノートを探す
「SMYTHSON(スマイソン)」は、1887年にイギリス・ロンドンのボンドストリートにて創業された、ステーショナリー&レザーグッズブランド。イギリス王室御用達の称号を持ち、その卓越した技術と高い品質で世界中の著名人に愛されてきた。最近、伊勢丹新宿店メンズ館1階に直営店をオープンしたことでも話題になっている。
シンプルかつエレガントなデザインが特徴で、クラシックでありながら現代のライフスタイルにも調和。ノートも多様に用意されており、用途や好みに合わせて選ぶことが可能だ。
注目は、「Panama Soho Dalmatian Notebook(パナマ・ソーホー・ダルメシアン・ノートブック)」。持ち運びに便利なことはもちろん、メモやリスト、計画などを書き込むのにも最適。表紙にあしらわれた犬のモチーフもポイントだ。1908年に発表された、ポケットサイズのパナマノートからインスパイアされて誕生したコレクションのひとつで、ノート部分には1平方メートルあたり50グラムと、羽のように軽い「フェザーウェイトペーパー」を使用している。
子ども向けのダイアリー「My first smythson(マイ・ファースト・スマイソン)」もチェックしたい。8歳から11歳の子どものためのダイアリーだが、意欲的な気持ちを促すように作られていて、初めてジャーナリングを行う大人にもおすすめ。鮮やかなタンジェリンカラーのパナマレザー製の表紙や、レインボーカラーのリボンにも心が躍る。
SMYTHSON(スマイソン)
https://www.smythson.jp/
Text: Aya Hasegawa
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