キンメダイや「つるし飾り」で知られる東伊豆の人気観光地・伊豆稲取。そのみかん畑が広がる山腹に、時間無制限でみかん狩りを楽しめる収穫体験農園「ふたつぼり」があります。ここでは、もぎたての完熟みかんをその場で味わえるだけでなく、海を望む絶景カフェでひと休みできるのも魅力。キラキラ光る海を眺めながら、贅沢な100%生ジュースや季節限定のデザートメニューを楽しめます。
おもてなしの心が息づく観光農園
伊豆半島の東側。国道135号線から「細野高原」方面へ上り、車を数分走らせると収穫体験農園「ふたつぼり」が見えてきます。
電車の場合は、伊豆急行線「伊豆稲取駅」から施設の無料送迎バスで約5分。駅だけでなく、電話一本で各ホテルまで迎えに来てくれるため、観光客にとってとても便利です♪
受付で体験料600円とハサミの補償金1000円(補償金は後で返却)を支払うと、みかん狩りグッズを渡されます。必要な道具をすべて借りられるから、初めての人でも安心。手ぶらで行けて、思い立ったらすぐにみかん狩りを楽します。
※体験料は2025年10月1日から12月中旬・大人:800円、子供600円、12月下旬から5月・大人:900円、子供700円に変わります。
10~5月まで長い期間楽しめる収穫体験
受付を済ませたら、いざ、みかん畑へ。畑に足を踏み入れると、ふわっと広がる柑橘の香りや、太陽をたっぷり浴びたみかんの鮮やかな色が五感を刺激してくれます。
収穫できるみかんの種類は、実にさまざま。10月初旬の早生(わせ)みかんに始まり、5月末のニューサマーオレンジやバレンシアオレンジまで、約15~16品種を収穫できるのは、「ふたつぼり」ならではです。
樹上完熟みかんを好きなだけ
さあ、いよいよみかん狩りにトライ。取材に訪れた日は、ちょうど「はるか」と「いよかん」の収穫期。金柑もたわわに実り、周囲にはさわやかな香りが漂っていました。
目の前に広がるのは、みかん、みかん、みかん……。どれを狩ろうか、迷うのも楽しいひとときです。ちなみに、みかん狩りのコツは、みかんを傷つけないように「二度切り」を行うこと。始めは緊張しますが、ハサミで「パチン!」と摘み取る感じが楽しい♪
栽培方法は、自然なプロセスで完熟するまで待つ「樹上完熟みかん」がベース。そのため、甘くてコクのある、最高においしい状態のみかんをもぎたてで食べられます。さらに自分で収穫したものだから、愛着もわき、おいしさもひとしお。
みかん畑と伊豆七島を見渡す絶景カフェ
みかん狩りを楽しだあとは、ぜひ農園に併設されたカフェへ。木をふんだんに使った店内は、休憩用のテーブルと椅子が置かれており、ほっと一息つくのにぴったり。
お天気の日には、オーシャンビューのテラス席へ。ここには、テーブル席のほかに、ゆったり揺れるハンギングチェアやドリンクホルダー付きのベンチも完備。空気の澄んだ日なら、伊豆七島のうち6つの島を眺められます。
自分の手で選んだみかんを生ジュースに
せっかくなら、自分で収穫したみかんを使って、生ジュースを絞ってみませんか?
生ジュース絞り体験は予約不要。畑からとってきたみかんの中から2つ選び、りんごの皮をむくように、みかんの皮をむきます。同じ種類を選んでもいいし、違う種類をミックスしてもOK。みかんを半分にカットしたら、専用の絞り器でギュッと絞ると……
絞りたての生ジュースを持って、テラスへ出てみましょう。海を眺めながら、ゴクリと味わえば、甘酸っぱさが体中に染み渡ります。
ぽかぽか、あったかい日差しのもと、吹き抜ける風はさわやか。「みかんって、こんなにもおいんだ!」を実感していただけるはず。
みかん農家だからこそのカフェメニュー
カフェの人気No.1は、王道の「みかん農家の100%生ジュース」。果汁をそのまま凍らせて氷にしているため、溶けても100%のジュースのまま楽しめます。
季節ごとに異なるみかんを使用しており、ジュースの味わいも変化。すっきりとした酸味を感じられたり、とろけるような甘さだったり。リピーターも飽きさせません。
こちらは、鮮度の良いうちに収穫した「いよかん」や「あまなつ」を真空状態にして、シロップに漬け込んだ逸品。一口頬張ると、ほんのり甘いシロップに果肉が溶け出し、驚くほどにジューシー。みかん好きにはたまりません。
「ニューサマーサイダー」を稲取のお土産に
「ニューサマーサイダー」は、伊豆の中でも、東伊豆でしか作られない特産品ニューサマーオレンジを使ったサイダー。インパクトのあるラベルには、このドリンクをプロデュースした「ふたつぼり」のオーナー田村さんと、稲取の仲間たちが描かれています。飲んでみると、果肉入りで、重たすぎず、ごくごく飲めるやさしい味わい。稲取のお土産にもぴったりですよ。
みかん狩りをより多くの人に楽しんでもらいたいという、ホスピタリティがあふれた「ふたつぼり」。甘酸っぱい、幸せな体験をしに、訪れてみてはいかがでしょうか。