「デニムに合う上質なカジュアル」を提案するシンゾーン(SINZONE)が、新たな教育プログラム「Woman’s Fashion Education」を発表。第一弾として、東京都狛江市にある女子少年院「愛光女子学園」と協働し、園生が制作したクロッシェ・レースを用いたコレクションを発売中だ。
シンゾーンはこの取り組みを通じて、女性に対する暴力や権利、行動についての意識を高めるとともに、少女たちの更生を支援することを目指している。愛光女子学園では職業指導の授業の一環としてレース編みを制作しており、今回のコレクションには園生たちが手作業で仕上げたモチーフが取り入れられた。
制作プロセスでは、シンゾーンのスタッフによる講話形式の授業を実施した後、園生と社員がアイデアを出し合うワークショップを開催。最終的に、シンゾーンのディレクター兼デザイナーである染谷由希子がビジョンをまとめ、キッズ用ベースボールキャップ、ベビースタイ、そして一点物のオートクチュールドレスを制作した。
コレクションの目玉となるオートクチュールドレスは、68枚のクロッシェ・レースのモチーフを使用し、身頃には繊細な小花の装飾を施したデザイン。スカート部分には大小異なるレースを組み合わせ、ボリューム感のあるサーキュラーシルエットに仕上げた。キッズキャップやベビースタイにも園生たちが編み上げたレースが散りばめられ、手描きの「LOVE」ロゴが刺繍されている。「LOVE」の文字には、愛光女子学園の「愛」と、園生たちの未来への希望が込められた。
さらに、3月29日(土)には、シンゾーン表参道本店にて映画『少女は夜明けに夢を見る』の上映会を開催予定。この作品はイランの少女更生施設を題材にしたドキュメンタリーで、第66回ベルリン国際映画祭でアムネスティ国際映画賞を受賞した。詳細はシンゾーン表参道本店のInstagramで発信される。
「Woman’s Fashion Education」は今後も継続され、愛光女子学園の園生たちが社会復帰に向けて歩む道を応援していく。手仕事の温かみが宿る特別なコレクションを通じて、社会とつながる新たな機会が生まれそうだ。
問い合わせ先/シンゾーン 表参道店 03・6433・5837
www.shinzone.com
Photos: Courtesy of Sinzone Text: Makiko Yoshida