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女性のモテ期は50代以降に再びやってくる…和田秀樹「第二の人生を思い切り楽しむパートナー探しのコツ」

  • 2025.3.8

定年後の人生を謳歌するには何をすればいいか。医師の和田秀樹さんは「年を重ねれば価値観は変わるもので、長年連れ添った夫婦であってもミスマッチが起こる。もはや夫婦の会話がなくなっていたり、関係がギスギスしていたりするのなら、別の人と一緒になることを考えてもいい」という――。

※本稿は、和田秀樹『60歳でリセットすべき100のこと』(永岡書店)の一部を再編集したものです。

秋の紅葉、京都の通りを歩く着物姿の日本女性
※写真はイメージです
女性のモテ期は50代以降に再びやってくる

第二の人生を考えた時に、一人で自由気ままに人生を謳歌するのもいいでしょうし、パートナーと人生を歩むのもいいでしょう。結婚はしてもしなくても、人生においてパートナーがいると何かと心強いと思います。

私は、結婚は何度してもいいのではないかと考えています。年を重ねれば価値観は変わるもので、長年連れ添った夫婦であってもミスマッチが起こることもあります。

もはや夫婦の会話がなくなっていたり、関係がギスギスしていたりするのなら、別の人と一緒になることを考えてもいいと思うのです。

熟年離婚や死別などさまざまな理由で配偶者と別れた人、また、これから離婚を考えている人、もちろん未婚の人も、パートナー探しを始めてみませんか?

女性のモテ期は50代以降に再びやってきます。閉経後は「人づきあいホルモン」とも呼ばれるテストステロンの分泌量が増えてアクティブになるため、恋愛にも積極的になれるでしょう。

恋をするとドキドキしたり、ワクワクしたりして感情が高ぶります。ときめく心が「感情の老化」を防いでくれるのです。

気の合うパートナーと出会う確率を高める方法

また、相手の心をとらえるためにどう振る舞えばよいのか、どんな話題を振ったらいいかと考えると脳の前頭葉が活性化し、認知症の予防にもなります。

シニアの婚活や出会いの場は増えています。そういった場に何度も足を運ぶことで、自分が興味を持てる人や、自分に好意を持ってくれる人と出会う確率が高くなるでしょう。

恋愛は何歳になってもしたほうがいいものです。気の合うパートナーを見つけ、第二の人生を思う存分楽しんでください。

シニア男女がテラスで食事
※写真はイメージです

「人間は一生のうち逢うべき人には必ず逢える。しかも、一瞬早すぎず、一瞬遅すぎない時に」(森信三/哲学者)――これから訪れる出会いが楽しみですね。

「人に迷惑をかけたくない」と思わなくていい

「老後は人様の迷惑にならないように生きよう」。あたり前のようにそう思うのは、人に迷惑をかけるのは悪いことであると教え込まれてきたからでしょう。

「迷惑をかけてはいけない」という言葉には、「自力で何とかしなければいけない」という意味も潜んでいるように思います。たとえ自分が困っていても、迷惑をかけることで周囲の非難を浴びる恐れから、誰にも助けを求められなくなってしまうのです。

また、日本では集団の空気は読むのに、個人の事情はないがしろにする傾向があります。

例えば、会社の繁忙期に定時で帰る人に対して、「みんなの迷惑」だと非難の目を向けてしまう。混雑した電車にベビーカーを押して乗り込んできた人や、車内で泣きわめく子どもをなだめられない親を「みんなの迷惑」だと思ってしまう。

定時で帰るのもベビーカーが必要なのも、子どもが泣き止まないのも仕方がないことなのに、心のどこかで非難してしまう。それぞれの事情ややむを得ない状況を理解しようとはしないのです。

自分が誰かから迷惑をかけられたら助けてあげる

海外では、子どもに「迷惑をかけてはいけない」とは教えず、インドでは「迷惑をかけてもいい。その代わり、自分が誰かから迷惑をかけられたら助けてあげなさい」と教えるそうです。誰にでもそうはできなくても、信頼している人にだけ迷惑をかけたっていいのです。

老後は無理に強がらずに自分の弱さを認め、周囲の人と支えあって生きていきましょう。迷惑をかけるのも迷惑がかかるのもお互いさまで、「持ちつ持たれつ」の関係でいいのですから。

リビングルームのソファで一緒に過ごす笑顔の老夫婦
※写真はイメージです

「迷惑をかけなければ生きていけない」(小林正観/著作家)――だから、自分を支えてくれる人に感謝をしながら生きていきましょう、と教えてくれるひと言です。

自分の素直な欲求を解放して、「好き放題」に生きる

「いい人」でいたいために無理や我慢をして、自分を押し殺していませんか?

誰からも嫌われたくない、誰かに認めてもらいたいと思っている人ほど、「いい人」を演じてしまいがちです。そんな人は他人に気を遣ってばかりいて、言いたいことも言えず、人づきあいが心の重荷になっているでしょう。

和田秀樹『60歳でリセットすべき100のこと』(永岡書店)
和田秀樹『60歳でリセットすべき100のこと』(永岡書店)

「いい人」はなぜか、いつも損ばかりしてしまいます。なぜなら、他人にとって「都合のいい人」になっているから。他人の要求に振り回されながらも、それに応えることで「いい人」であろうとしているからです。

「いい人」は何でも断らずに引き受け、人の心を敏感に察知して話をずっと聞いてあげるなど、損な役回りをさせられているのです。他人のことを優先して自分のことは後回し。それでは大切な人生を無駄にしているともいえます。

60歳になってまで「いい人」を続ける必要はありません。これからは人間関係を整理して、これまでさんざん気を遣ってきた相手とはサヨナラしてしまいましょう。そして、自分の素直な欲求を解放して、これからは「好き放題」に生きていきましょう。

「自分も他人」だと思えるか

とはいえ、「いい人」は自己肯定感が低い傾向にあるため、なかなか「いい人」をやめられないかもしれません。それなら、「自分も他人」だと思ってみるといいでしょう。

人が望むことを敏感に察知できるあなたなら、「自分」という他人が何を望んでいるかがわかるはずです。

他人を優先してしまうのなら、「自分」という他人を優先してあげましょう。「いい人」をやめれば本当の自分が見えてきて、老後は悠々自適に暮らせるでしょう。

「人の為と書いていつわりと読むんだねえ」(相田みつを/詩人)――人のためを思って我慢しているのなら、それは本心ではなく「いい人」ぶっているだけかも。

和田 秀樹(わだ・ひでき)
精神科医
1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。精神科医。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、アメリカ・カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、現在、和田秀樹こころと体のクリニック院長。国際医療福祉大学教授(医療福祉学研究科臨床心理学専攻)。一橋大学経済学部非常勤講師(医療経済学)。川崎幸病院精神科顧問。高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたって高齢者医療の現場に携わっている。2022年総合ベストセラーに輝いた『80歳の壁』(幻冬舎新書)をはじめ、『70歳が老化の分かれ道』(詩想社新書)、『老いの品格』(PHP新書)、『老後は要領』(幻冬舎)、『不安に負けない気持ちの整理術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『どうせ死ぬんだから 好きなことだけやって寿命を使いきる』(SBクリエイティブ)、『60歳を過ぎたらやめるが勝ち 年をとるほどに幸せになる「しなくていい」暮らし』(主婦と生活社)など著書多数。

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