一番上の娘が1歳だったころの話です。ある冬の寒い日に、娘が生まれて初めて熱を出しました。日曜日なのでどうするか悩んでいたところに、突然のけいれん。熱性けいれんについては事前に学んでいたので、慌てながらも時間をはかり、様子を観察しながら救急車を呼ぼうとしていたところ、夫が起きてきたのですが……。
パニックになった夫は…
娘の異変を目にしてすぐにパニックになった夫は、電話を取り救急車を呼びながら家を飛び出していきました。私は思わずあ然としてしまいます。なぜなら、うちはマンションの4階……。夫が持って出たのは電話の子機です。
数分後、チーンとエレベーターの音がして、パジャマ姿で髪がボサボサの夫が「電話が切れちゃった……」としょんぼり帰宅。私は呆れながら出かける準備をしました。その後、夫が呼んだ救急車のサイレンの音が聞こえ、無事に病院へ連れていくことができました。
慌てるのも仕方ないとは思いますが、いざというときに頼りにならないな……と、あのパニックぶりには少し引いてしまいました。ただ、娘のために咄嗟に行動してくれたことには感謝しています。今後も子どもの異変に冷静に対応できるよう、知識をつけていこうと心に決めた出来事です。
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お子さんに大事がなくてよかったです。
パニックになってしまうのも無理はありませんが、落ち着いて対処することが大切です。まずは衣服をゆるめ、嘔吐した際に喉に詰まらないよう横向きに寝かせましょう。そのとき、体を揺さぶったり大きな声で呼んだりはしないでください。余計な刺激を与えることで、けいれんが長引いてしまう恐れがあります。落ち着いて、お子さんのそばにいて状況を観察し、けいれんを起こしたときの状況(体温・発症時間・けいれんの持続時間など)をわかる範囲でメモしておきましょう。動画を撮るのもよいでしょう。
特に、初めての熱性けいれんの場合は、救急外来などの医療機関を受診してくださいね。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:森野 はな/代女性・職業
21歳、18歳、14歳の子どもの教育費のために、パートを頑張る兼業主婦。子ども同士仲がよく、みんなで話す夕飯時が楽しい。
作画:森田家
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年2月)
監修者:医師 神奈川県立こども医療センター 産婦人科 松井 潔 先生
愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等、同総合診療科部長を経て現在、同産婦人科にて非常勤。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。
ベビーカレンダー編集部