【漫画】すべてのバイトを1カ月で辞めた男性の就活の乗り切り方が「自分よりしっかり就活してた」と話題に
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、『就活で嘘ついたら大失敗した話』を紹介する。ガレ速さんが1月24日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、4000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、ガレ速さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
就活の武器となるものがないことに気づいた滝沢さんの選択は“でっちあげ”
大学時代、滝沢さんはゲーム機やソフトを買うためにバイトを始める。しかし、バイトを始めたもののすべて「1カ月以内に辞めてしまう」ため、一つのバイトが長続きしないという問題を抱えた社会不適合者だった。
そんな大学生活を送っていた滝沢さんにも就活の時期が。その準備をしていると、面接で問われることの多い「学生時代に打ち込んできたこと」がないことに気づく。そんな滝沢さんは、対策として学生時代の誇れる実績を今から作るべく、「ぜんぶでっち上げよう！」と思わぬ手段を取ることに。痩身であることを活かし滝沢さんは、まず「自分はマラソン選手であった」と嘘をつくことを決める。
そして応募先の企業の書類選考やグループディスカッションでの選考を突破し、迎えた面接。マラソン選手として受け答えする滝沢さんは、面接官にも信じこませ最終面接まで進む。ここまで順調に進んでいると思われた就活だったが、最終面接では「あなたを最もよく表しているモノ」を持参するように言われてしまう。もう後戻りができないと悩んだ末に滝沢さんが、最終面接に向けて用意したものは…。
この思わぬ方法で就活に臨んだ漫画を読んだ人たちからは、「正直者が馬鹿を見る」「何をやっても長続きしないのよくわかる」「思わず関心しちゃった」「自分よりしっかり就活してた」など、多くのコメントが寄せられている。
社会不適合者の目線で語られる就活のエピソード
――本作を創作したきっかけや理由があればお教えください。
もともと滝沢ガレソさんとご本人の生い立ちの漫画を制作しようと考え企画を進めていたのですが、その途中、就活のエピソードが際立って個性的で面白く、これだけを独立させて漫画にしようと方向転換をしました。また、就活についての話ということで、読者以外の多くの方にも役に立つのではと考えました。特に、「社会不適合属性」が強い人を意識しました。就活について調べようとすると意識高い感じの情報が多いのですが、「社会不適合者」の目線で就活を教えてくれる漫画ってないな、と。
――本作では、学生時代の実績を0から作り出し100にするシーンが非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあればお教えください。
漫画用シナリオを制作した段階で、「これはちょっとアクが強すぎる」と思い、とにかく可愛い絵柄で描ける漫画家様を探しました。結果的に作画を担当していただいたイズーさんの絵柄でかなり中和できたのかなと。複数候補者がいらっしゃったのですが、滝沢ガレソさんが「この人がいい」と。アクが強すぎる主人公と可愛い絵柄の絶妙なバランスが気に入っています。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
物語序盤の就活前、主人公がバイトから逃げるシーンです。特に主人公がバイトからの電話を無視して謎の開放感を感じてしまう場面はシナリオに起こしながら恐怖を感じました。もともとは別の話を作る予定でしたが、このシーンがあったからこそ就活にフォーカスした話に路線変更しました。自分自身、続きが気になりました。「こんな人間が就活なんてできるのか!?」と……
――ストーリーを考えるうえで気をつけていることや意識していることなどについてお教えください。
主人公はとんでもないキャラクターをしているのですが、それでも就活について焦りを感じたり、自分に勝ち目がない点など困難に直面しているというところがちゃんと語られているのが良かったのかなと思います。また、「主人公が失敗して終わり！」でも物語的には成立はしていたと思うのですが、心を入れ替え(？)、主人公なりに努力(？)をしたり、最終的には真面目に(？)就活するなど多少なりとも成長している様子をしっかり描写するようにしました。
――今後の展望や目標をお教えください。
最近は4コマばかり投稿しているのですが、きちんとこういう漫画も作っていけたらいいなと思いました。ガレ速のフォロワーの中には面白い体験をしている方がかなり多くいらっしゃるので、ぜひ漫画化できたらと思います！我こそはという方はぜひエピソード投稿フォームからご連絡ください。社会で生きづらさを抱えている人に寄り添ったり、勇気を与えられるような作品を作りたいと思います。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！
いつもガレ速をご覧いただきありがとうございます！毎回、リプや引用リツイートに大変励まされております。特に設立時からフォローしていただいている方には頭が上がりません。色々な種類の作品を展開しておりますが、ガレ速のポリシー通り、オールジャンルNG無しの姿勢でガレ速にしか作れないような漫画を制作していきたいと思います！