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【初マタランジェリー探訪記】初めての妊娠、何を着ればいいの……?

  • 2025.3.7

初めての妊娠で下着に悩んだランジェリースタイリストのいづみさんが、妊娠初期から後期、授乳期まで心地良いランジェリーを求めた記録です。疲れたときや体調がすぐれないとき、「妊娠」に限らず、身体と心の変化に寄り添うアイテムたちをご紹介します。

DRESS読者のみなさま、こんにちは。

ランジェリースタイリストの高野いづみです。

私ごとですが、昨年、第一子を出産しました。妊娠が発覚したのは一昨年の春。そこから約9カ月ほどの妊娠期間を過ごすことになるのですが、直面したのは「これまでと同じ下着が着けられない」「でも、いつどの下着を買ったらいいのかわからない」という大きな戸惑いでした。

私はランジェリーのプロのはずなのに……。正直へこみましたが、解決したい悩みや求める機能が全く違うことを改めて感じ、新しい扉を開くつもりでさまざまな商品と出会いました。

ほんの一部ではありますが、マタニティ期に心地良いランジェリーを探し求めた記録をご紹介したいと思います。

最初にお伝えしておきたいのですが、妊娠出産は本当に個人差が激しいものだと体感しました。

この記事で言及する心身の変化や紹介するもの・ことについては、あくまでも私一個人のケースであることを頭に置きつつごらんいただけると幸いです。

【妊娠初期】つわり・肌荒れ・お腹を圧迫することへの恐怖

妊娠が発覚した際、すぐさま考えたのは「これまでのランジェリーに加えて、マタニティランジェリーをいろいろ試せるかも!」でした(笑)。

どこまで行ってもオタク気質だなぁと自分でも苦笑しますが、数週のうちに状況が変わることになります。

レース素材は無理

立ちくらみや吐き気など、軽いつわりの症状とともに、私の場合は肌がとても乾燥し、ひどいかゆみが発生してしまったことにより、レース生地のランジェリーが着られなくなってしまったのです。私が持っていたほとんどのランジェリーにはレース素材が使われていました。

急いで着れるものを探すために、まず足を運んだのは、肌あたりの良い生地の製品が多いユニクロ・無印。その中でも無印の「左右差を調節するブラジャー」はカップ・アンダーベルトともに肌あたりが優しい上に、アンダーベルトがクロス構造になっていることで締め付けが少なく、だんだん大きく張っていくバストサイズの変化に対応してくれました。

お腹を締め付けることへの不安

さらに、精神的にとても気になるようになったのはお腹の締め付けでした。

これからきっとお腹が大きくなっていくことについて、ぼんやりとしたイメージはもっていました。でも、どれくらいの時期に、どれくらいのスピードで大きくなっていくのか具体的な知識はありません。そのため、少しの締め付けでもお腹の子供に何か影響があるのではと怖くなってしまいました。

そこで活躍してくれたのは、以前DRESSの記事でもご紹介したふんどしショーツです。

ウエストが柔らかいもの、もしくはゴムではなく紐を結ぶタイプであれば、心配にならない強度でウエストの締め付けを調節することができます。

ブラもショーツも、肌あたりが優しく身体への締め付けを極力避けたものを探すことが妊娠初期の旅でした。

【妊娠中期】身体の変化を感じ、アイデンティティが崩れる気がした

ワコールマタニティとの出会い

妊娠中期に入り、つわりが少し落ち着いたかと思えばお腹やバストなど段々と身体の変化が目に見えるようになってきました。嬉しい思いと同時に、これまでの自分を失うようでしんどくなっていったのがこの時期です。

自分のお気に入りのランジェリーはもう何カ月もタンスから出せず、楽なものばかりをローテーションで身につけていたら、少し心が枯れてしまう気がしました。

今の自分に合っていて、心も潤うランジェリーを探しに行かねば! と思い立ち、訪ねたのはデパートのマタニティインナー売り場。そこでワコールマタニティの商品をフィッティングしたことで、変化していた自分の新たなサイズを知り、マタニティ・授乳用ブラでも刺繍の華やかな製品に出会うことができました。

吸水ショーツで尿もれ対策を

そしてもうひとつ、この時期の私を悩ませていたのが、尿もれでした。妊娠中や産後にはよくあるトラブルと言われますが、風邪を引いたことをきっかけに咳をする度に尿が漏れてしまう上に量が多く、尊厳を失うように感じて精神的にも辛かったです。

数日悩んだ末にたどり着いたのは、生理用に利用していた吸水ショーツを代用することでした。履いている間は違和感がなく、急な尿もれにも備えられることで大きな安心感を得ることができました。日に何枚も着替えることになるため、持っていた吸水ショーツを総動員してこの時期を乗り切ったことを強く覚えています。

身体の変化や、妊婦・母親という社会的役割の変化を受け入れながら、これまでの私も失わないように折り合いをつけて過ごすためのランジェリーを探した妊娠中期でした。

【妊娠後期】さらに大きくなるお腹とバスト、授乳期に向けて

妊娠中の自分にも慣れ、いよいよ出産に向けてラストスパートの時期に入る妊娠後期。最後の1〜2カ月でお腹が一気に大きくなってきたため、お腹の全体を覆うことのできるベルメゾンのマタニティショーツを購入してみたところ……後期はもうずっと3枚組をヘビーローテーションしていました。

あまり大きな声では言えませんが、大きなお腹で家事もままならなくなる中、ドラム式洗濯機で乾燥機にかけて使用できる手軽さは大変ありがたかったです。

出産直前に出会った「K+1%」

最後に、出産直前に出会ったのが、K+1%のランジェリー。こちらのブランドは生理中の身体に寄り添うサニタリーランジェリーとして展開されていて、ノンワイヤーであることに加えてアンダーベルトも調整できる製品があることに衝撃を受けました。

出産後期は肋骨への圧迫感も強く、試着はできないだろうな……と思いながらPOPUPに伺ったので、着用感の楽さとサイズの許容度にびっくり。

授乳期を経てまたサイズが変わっても、愛用できるランジェリーに出会うことができました。その日の体調に応じてアンダーの締め付け具合が調整できるので、なぜつわり期に試していなかったのかと正直悔しかったです……。

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これは余談ですが、妊娠中に気にされている方も多い妊娠線。私の場合、初めてできたのはバストでした。バストサイズの変化が落ち着いたころだったことと、お腹ばかり警戒していたので見つけたときはショックでした。妊娠線予防には保湿が大事だと言われますが、バストも保湿することをおすすめします。

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■出産直後も大活躍のランジェリー

心やカラダのさまざまな変化に振り回されながらも無事出産を終え、授乳期に……。

お腹はまだ凹みきらないし、バストは時間によって張り具合も違えばサイズも微妙に変わります。そんな状態の中で、上記で紹介したランジェリーたちは産後も活躍してくれています!

新たにクローゼット入りした授乳用ランジェリーも織り交ぜつつ、妊娠期を支えてくれたマタニティランジェリーたちをもうしばらく愛用していきたいと思います。

Text:高野いづみ

高野いづみ プロフィール

自身が中学生のころ、自分の身体に合ったランジェリーに出会ったことで密かな勇気を得た経験から、学生時代に「中高生向け下着カウンセリングTwinkle」を立ち上げ。以来、中高生をはじめとして幅広い年齢を対象に、フィッティング会やお買い物同行のサービスを提供中。

一般社団法人日本ランジェリースタイリスト協会

ランジェリーを通して、人々の人生を豊かに。を理念に
ランジェリースクール『ランジェリーカレッジ』の運営と
ランジェリーの専門家『ランジェリースタイリスト』の育成をしています。

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