心を許している相手だからこそ、つい横柄な態度を取ったり、素直になれずにきつい言葉を使ったりしてはいませんか?
『自分のことを分かってくれている』と相手に甘えてばかりいると、後々後悔する可能性も……。
筆者の知人A子から聞いたお話をどうぞ。
夫に素直になれない
結婚して数年経った頃、私は夫に対してなかなか素直になれないことが悩みでした。
気心の知れた仲だからこそ、プライドが邪魔をして、自分の気持ちに正直に向き合うことができなかったのです。
夫が何かを提案してくれても『自分の方が正しい』と心で思ったことを、そのまま歯に衣着せぬ言い方で言葉にしてしまうことが度々ありました。
プライド
最初は冗談交じりに済ませていたことも、次第にお互いの意見がぶつかる原因になり、夫婦間に溝ができていった私たち。
そのうち私は、些細なことであっても『優位に立ちたい』『私は悪くない』と思うようになっていました。
ちょっとした家事においても・何か空気が悪くなっても、決して譲ったりすぐに謝ったりできずにいたのです。
その頃の私の口癖は『でも』『だって』ばかり。
次第に夫との心の距離が広がるのを感じてはいました。
でも、何だか素直に気持ちを伝えることは恥ずかしくて、優しい夫につい甘えて【察してちゃん】になっていたのです。
夫の決断
そんなある日、真剣な表情で夫が提案してきたのは、なんと離婚!
「もう俺たちは無理だ」
「歩み寄ってくれないA子の態度が辛くて耐えられない」
私はそのとき初めて、自分がどれほどプライドに縛られていたのかを痛感しました。
夫から離婚を迫られてようやく、正直な気持ちを直接伝えることを恐れ、何でも自分が正しいと思い込んでいたことを後悔したのです。
その後
プライドを捨てて、心から向き合うことの大切さを実感した私。
幸い、すぐにこれまでの言動を謝罪ししっかり話し合えたことで、何とか離婚は回避できました。
あの経験を通じて、今では夫に対して甘えて【察してちゃん】にならないよう、素直に感謝の気持ちや不安なことを伝えるよう心がけています。
【体験者:30代・女性公務員、回答時期:2025年2月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。