料理家の先輩きじまりゅうたさんと、後輩吉田愛さん。同じお題で、それぞれが自慢のつまみをつくってもらいました!11品目はきじまさんの「柔らかすぎる手羽先唐揚げ」。ちょっと気合の入った家宴会で活躍してくれます。
■お題その5「俺の、私の十八番。」
【きじま】手間はかからないけれど、時間はしっかりかけたい。ちょっと気合いが入った「家飲み会」用のつまみです。柔らかくゆでた手羽を揚げるから、揚げ時間が短くていいので身がパサつかないし、軟骨まで柔らかくて旨い。鶏皮はあり得ないくらいプルプルトロトロ。骨付き肉という特別感もテンションがアガる!
■“柔らかすぎる手羽先唐揚げ”のつくり方
◇材料 (2~4人分)
鶏手羽先:8本
里芋:300g(3個)
だし昆布:10cm
酒:10ml
A :
・ 醤油:大さじ2
・ みりん:大さじ1
揚げ油:適量
塩:少々
B :
・ 小麦粉:大さじ2
・ 片栗粉:大さじ1
レモン:1/2個分(輪切り)
(1)ゆでる
鍋に手羽先、だし昆布、酒、水70mlを入れて強火にかける。煮立ったら昆布を取り出してアクを除き、蓋をして弱火で15分ゆでる(ゆで汁10mlを残す)。
(2)下味をつける
手羽先と残しておいたゆで汁をポリ袋などに入れ、Aを加えて手羽先にからめる。袋の空気を抜いて口を閉じ、冷蔵室で冷やす。
(3)里芋をカットする
里芋は皮をむいてくし形に切る。
(4)里芋を揚げる
揚げ鍋に揚げ油を深さ2cmまで注ぎ、里芋を入れて中火にかけ、竹串がすっと通るまで揚げる。油をきり、塩をふる。
(5)粉をまぶす
②の汁気を拭き、Bをよく混ぜて手羽先にまぶしつける。
(6)鶏手羽を揚げる
④の揚げ油を180℃に熱して手羽先を入れ、表面がカリッとするまで2~3分揚げる。里芋とともに器に盛り、レモンを添える。
――教える人
「きじまりゅうた 料理研究家」
祖母も母も料理研究家という家庭で生まれ育ち、自身も同じ道へ。左党の血もしっかり受け継いでいる。家飲みはもちろん、気のおけない仲間との外飲みも大好き。つまみ系著書に『毎日絶品!「サバ缶」おつまみ』(青春出版社)などがある。
「吉田 愛 料理研究家」
料理家のアシスタントや和食店での修業を経て、料理家として独立。佳肴がありそうな居酒屋を発見すると、一人でも果敢に暖簾をくぐる行動派。大の日本酒党で唎酒師の資格を持つ。つまみ系著書に『温故知新和食つまみ』(成美堂出版)。
この記事は『四季dancyu 2023 冬』に掲載したものです。
文:佐々木香織 写真:伊藤徹也