【天神】すごいよ！福岡市民ホール　内覧会レポート

2025.3.8

60年以上にわたり親しまれてきた福岡市民会館を継承する福岡の新たな文化振興拠点として、2025年3月28日にオープンする福岡市民ホールの報道陣向け内覧会が、ちょうど1カ月前の2月28日に開催されました。

エントランスホール

福岡市民ホールの場所は須崎公園内です。福岡市民会館より少し天神に近く、便利になりました。

正面入口

中に入ると、新しい建物のにおいがします。木材を多用したあたたかくて明るい雰囲気。そして見上げながら思わず「おー！」と声が出てしまうような、開放感のある空間が広がっていました。天井から吊られた装飾は音楽のイメージ？と思いましたが水の流れや揺らぎをイメージしているのだとか。

ちなみに左のカウンターにはカフェが設置されるので、来館者だけでなく須崎公園を利用する時に立ち寄って外で食べるのも気持ちよさそうです

小ホール

まずは小ホール。フラットで、椅子が約150席置けるとのこと。舞台やコンサート、演劇などのワークショップや、飲食可能なので、パーティーなど多目的に使えます。

こちらの前面の壁には、福岡市内産の木材が使われています

館内の電気の一部は太陽光で賄っています。館内のどこかにモニターがあるので探してみてください！

大ホール

メインホールの大ホールは約2000席！高級感がありながら、天然木で温もりのある雰囲気です。

3階席からも想像よりはるかに良く見えました

３階席の後ろはVIPルームのような多目的室。赤ちゃん連れや障がいがある人もゆっくりできそう

そして天井からするすると降りてきたのは、緞帳が高さ13.5メートル、幅21メートルの博多織の緞帳（どんちょう）！

大きい…よ～く見ると献上柄です！

こちら、舞台からの眺め。ちなみに前方の客席はオペラやミュージカルなどの時に沈め、そのスペースをオーケストラピットとして利用したり、前舞台として活用することもできるそうです。

さらに舞台のせり上がりも！その風景は福岡リビングInstagramで！

中ホール

明るく親しみのある内装の中ホールは、約800席。

こんなところで発表会ができたらうれしいでしょうね！

写真に写っているピアノは、「ファツィオリF308」。九州の公共ホールでは珍しい、このピアノの選定には、2021年ショパン国際ピアノコンクール第3位を受賞するなど、国際的に活躍する“歌う”ピアニスト、マルティン・ガルシア・ガルシアさんが携わりました。 ※マルティン・ガルシア・ガルシアさんのピアノリサイタルは5月26日（月）、大ホールで開催されます

どんな音なんだろう…と思っていたら、1人の若者が登場。

よく響きます！

福岡市民ホールが導入したフルコンサートピアノ３台・セミコンサートピアノ１台の音をなじませるために、2月から開業までに49人の「ピアノ弾き込みボランティア」が1回につき2~3時間交替で弾いているとのことでした。

ボランティアの1人・河野悟士（こうのさとし）さんは福岡市出身で、現在東京藝術大学3年生。第22回ショパン国際ピアノコンクール in ASIAアジア大会金賞及びソリスト賞受賞など輝かしい経歴を持つ若きピアニスト。帰省を兼ねて応募したそうです。「丸みがある、あたたかい音がします。音域も豊か。まだ青い音なので、いろいろな人が弾いていくことで、どんな音になるのか楽しみです」と話してくれました。

河野さんのリサイタルも近いうちにぜひ実現してほしいですね！

赤ちゃん・子ども・障がいのある人にもやさしい気配り

１階にはキッズスペースです。また、大ホールのところで紹介した多目的室は中ホールにもあるとのこと。その他、授乳室、多目的トイレといった施設がそろっていて、さまざまな人が来やすい心配りがされています。

オープン初日は自由に見学できるので、ピカピカのホールをいち早く見に行ってみませんか。

大ホールのこけら落とし公演はMISIAさんはチケットの市民先行受付が行われ、中ホールの初回公演「見上げんな！」をつくっているのは福岡の劇団“ガラパ”こと万能グローブガラパゴスダイナモスさん（記者会見の様子はこちらから）×松居大悟さん×小山田壮平さん。いまどきでオシャレなハード面ととことん地域密着なソフト面を備えた市民ホールが、これからどのような歴史を刻むのか楽しみです。