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「入試開始の20分前、道に迷ったままの私。近くに停まっていたバンに道を尋ねると...」(40代女性)

  • 2025.3.6

大阪で育った40代女性・Rさんは、現在は他県で獣医として働いている。

彼女が今そうしていられるのは、大学入試の日に出会った名も知らぬ夫婦のおかげだという。

最後の大学入試の日に...(画像はイメージ)

<Rさんからのおたより>

25年前、一浪しても本命に落ち、最後の最後の入試の日のことです。

試験会場に行く途中で道に迷い、気づけば試験開始の20分前。

「ホンマにあかんヤツやコレ」と泣きそうになりながら、とにかく近くに停まっていた車に助けを求めました。

「終わった、絶対間に合わへん」

車に乗っていたのはご夫婦で、私が地図を見せて、道を尋ねると「駅の反対側やでこれ」。

「終わった、絶対間に合わへん」という状況で、「乗れ、連れてくわ」とバンに乗せて頂くことになったのです。

試験会場につき、「ホンマにありがとうございました。後からちゃんとお礼を伝えたいので連絡先教えて下さい」と言う私に「ええよ、早よ行け。間に合わんぞ。頑張ってこいよ」とそのまま消えてしまわれたご夫婦。

受付も終わりそうなタイミングでなんとか滑り込み、試験開始直前に汗だくで席に座ることが出来ました。

滑り込みで会場に到着(画像はイメージ)

......そして、無事受かりました。

当時、最後の最後の二次募集で、コレに落ちたら二浪か別の道へ行くかの瀬戸際でした。

「あの時のおっちゃんとおばちゃん、ホンマにホンマにありがとう!! 私、受かったよ!
車内で話したように、その後ちゃんと獣医にもなれた。もう19年間獣医やってるよ。
おっちゃんとおばちゃんのおかげやよ」

と、まだ10代だった頃の私に戻ってお二人に伝えたい。

もう顔も覚えていないでしょうが、助けて頂いた名も知らぬご夫婦に、重ねて深謝申し上げます。

(※本コラムでは読者の皆さんに投稿していただいた体験談を紹介しています。プライバシー配慮などのために体験談中の場所や固有名詞等の情報を変更している場合がありますので、あらかじめご了承ください)

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