Text by 井上大輔(編集部)
かつて世界最強リーグと呼ばれたイタリアのセリエA。
その当時のインテルでプレーした元スター選手の転落人生が話題になっている。
2000-01シーズンにインテルに所属したファビオ・マチェッラーリだ。
派手さはなかったが、チーム戦術的に則したプレーをこなせる職人タイプの選手だった。
だが、私生活は奔放で、若くて有望だった彼は全てを失ったという。現在50歳の同氏は、『Live Non è la d'Urso』などで波乱の人生を明かしたそう。
インテル時代に稼いだ大金で不動産に投資し、一時はアパート10軒を所有していた。だが、夜遊びに明け暮れ、金を浪費し、薬物中毒になると、どん底に転落して人生が破綻することに…。
「いくつかの間違いを犯したし、薬物にも手を出した。若くて大金を稼いでいると、自然と高い生活水準に慣れてしまう。 次にどうなるかは考えていない。
コカインに手を染める前にいくらか貯金していたらどうなっていただろう? すでに10軒のアパートを持っていたのに。自分の態度のせいで金とキャリアを無駄にしてしまった。あの頃に戻れるなら、それを変えるだろうね。
麻薬に手を染めたのは一瞬の出来事だった。現役時代の自分は気前がよく、みんなのために何でも支払い、将来のことは考えなかった。同時に麻薬の世界に陥り、徐々にすべてを失っていった。そういう状況では、やり直すか死ぬかのどちらかしかない」
ボローニャ時代には女性を招いたパーティーなどで派手に遊び、そのせいで契約を解除されたとか。さらに、カリアリ時代には試合前に定期的にコカインを使用していたという。
中毒は次第に悪化し、パフォーマンスも急降下し、没落していった。一文無しになった後はパン屋やウェイター、レンガ職人などで生計を立てていたとも。
コーチングライセンスを持っているものの、サッカーとは距離を置いているそうで、かつての自分と同じような若手スターたちには「彼らは私と同じ生活を送っていて、ナイトクラブに通っている。気をつけろよ!」とアドバイスを送っていたそう。